明日は祭りだな。おれは屋台の手伝いがある。
ニコちゃん。お祭り楽しみだなのよ。
なんや、たのしそうやないかい。歌の題材になりそうなことありそうやな。
俺は、いいよ。暑いしさ。
お祭り?私もいってみようかな?
僕楽しみです。ふらんちゃんとクリスも来るでしょう。
なんやお前。ふらんちゃんの浴衣とか見たいんか?
下心はありませんよ。叩き切りますよ。久しぶりに。
なんや。俺持つようなったんやで。
おい、豪族ども、今日はどうでもいいだろ?俺たち。家臣だろ?
圭吾君、ニコちゃん、違うなのね。みんなお友達なのね。みんな仲良くなのね。
ほうか。なら、ええわ。でも、お前、楽しみちゃうんか?
まだ、いうんですね。
ちゃうわ。祭りや。楽しまな。な。
そうですね。僕楽しみです。米津さんも歌、浮かぶといいですね。
ありまえやろ?俺、勉強しとんのや。
ニコちゃん、歌、楽しみやでー。
また、俺の真似して、ニコは。
ニコちゃん、カンちゃん。面白いなのね。
なんだい?君たち。お祭りに行くのかい?祭りはいいよ。楽しいからね。
桃子ちゃん。
ニコ、寂しかったかい?仕方のないことなんだ。僕が強くなるために、これは必要な時間だったんだ。遅れてごめんね。戦いに参加できなくて。保育の勉強をしてたし、実習もあったから。
警察の世話にはならない。俺だけで十分だ。
スパイの世界は辛いよ。一人で抱え込むと呪いに喰われることになる。そんな時はみんなを家臣を信じるんだ。そして、僕のことも。いや、この子のことも、信じてあげてよ。この子は強い、努力家だ。僕も頑張ってる。一緒に道を歩くからには僕も共に進まないといけないんだ。
だから、君も、みんなのことを友達だと思うなら、仲間だと思うなら、僕たちのことを頼ってよ。
そうか。ありがとう。でも、俺はお前たちことが、ニコが、米津が、有原が、向田が、ミハルが、桃子が好きなんだ。だから、俺は。
ニコちゃん。お手伝いするなのよ。アンちゃんも傷つけるやつわ許してないなのね。だから、ニコちゃんも。
ニコ、お前はええわ。俺にも手伝わしてや。
なんだ、お前ら、また、国取りか?大いなる小競り合いだな。俺はミステリが好きだから、お前たちにアクセントを加えてやるよ。まったく。手伝うよ。そう決めたんだ。織田さんみたいなやつは、見てられない。おれはたすけたい。だって可哀想じゃねえか、可能性だって、パソコンだって、スマホだってあるのに、家のことや血のことで悩むなんて、今は鎌倉時代じゃねえんだよ。だから、助けたいと思ったんだよ。俺はさ。俺の話なんて誰も聞いてないと思うけど、そう思うよ。俺はさ。
僕も皆さんと進みます。北条さん。僕を頼ってください。刀の腕をお見せします。それに、フランちゃんとクリスのことも、獅子堂さんのことも気になります。
だ、そうだよ。これまでの一件や事件で、みんな、強くなったんだ。もう君だけが、スパイでも、北条氏でもないんだよ。みんな、強くなったんだ。そして、僕もその一人さ。この宇宙の一人なんだ。
お前たち。ありがとうな。俺はもう一人じゃない、この家も、豪族を集める家じゃない。みんなで使う、楽しい家だな。
でも、イイノ?
その時、ニコのスパイバッチが光った。
スパイの道にみんなを進めさせて、イイの?
鯖は危険な道よ。フジワラ君やエメリッヒの事、忘れてないワ。私。
アンよ。大丈夫だ。俺たちは、俺は、ニコは米津は、有原はミハルは、向田はそして、桃子、みんな強いぞ。
お巡りさんも仲間なノ?
そうだ。俺は、猛烈に嬉しい。みんなが俺にそう言ってくれるとは思っていなかった。
今なら、アメリカにだって、モンゴルの豪族にだって、勝てる気がするぜ。その思いはいつにも増して、強くなっている。お前たちへの思いも強くなっている。それに、アンよ、俺はお前も、仲間だと思っているぞ。
スパイの仲間って、フシギ、だって、みんな消えちゃうのに、すぐに。
俺たちは、消えない。強い気持ちがある限り、消えることはない。
そう。みんな、それでも行くのネ。
アンよ。お前もだぞ。
イイわよ。アタシ、お化けだから、地獄の道は慣れてるワ。
なんや。明日はやっぱり、祭りやないかい。
聞いてねえよな。でも、必然だよな。犯人は必ず現場に帰ってくるんだぜ。
みんなを守るために、一歩でも、前へ。北条さん。見てください。それにクリスもふらんちゃんもありがとう。本当は獅子堂さんとも、友達になりたいな。
みんな、頑張るのにゃ。バスケットボールは始まっているのにャ。でも、心配なのにゃ。トキの事が。心配ニャ。
俺は今、頑張れる。
お前たちがいる限り。
スパイの道は厳しいワ。でも、これお祭りなのよね。ナラ、楽しまないとね。
君、前と、顔違うよ。同じ地獄の道でも、時間が経つと顔が変わるんだね。
俺はいつもと同じだぞ。
コラ、僕をからかうなよ。
この日、北条の屋敷に不思議な賑やかさがあった。不思議な家族の不思議な活気が今日のこの屋敷にはあった。