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お盆は楽しいのよ スパイと豪族の青春

お盆は楽しいなのよ。たくさん遊ぶなのよ。

アイスも焼きそばもたくさん食べるなのよ。

とても楽しみたいなのよ

 

俺はこのお盆は修行だ。山稽古だ。

モイちゃん、やまにいくなのね。

遊びじゃないぞ。ニコよ。

そうなのね。

俺は作曲やな。芸術鑑賞もするで。

 

お前が見て、わかるのかよ。

なんや、有原、わかるで。俺は歌手志望やからな。

それはもう、気持ちが澄んだのか

すむも何も、これも俺の姿や。

お前は。

俺は、映画部の奴らの脚本の添削だ。ミステリ映画を作りたいんだってさ。仕方ねえから、めんどくさいけど、俺はやるよ。

いつになく、イキイキしたるやないか。お前も、イキイキ、してきたな。

なんだよ。俺が陰気なやつだって、言いたいのかよ。

そこまで、ゆうてへんわ、お前も、おまらしゅうして、ええなあ、いう話をしたるだけや。

俺らしいかな?これ、聞いてないよ。でも、これが俺のいいところなのかな。俺、文章、描くの好きだからな。これが俺のいいところなのか?ありがとうな。米津、俺いいところあるんだな。

本当は、お前、ええやつやろ。

よくわかんねえ。だけど、俺、お前らといて少しずつ、変わってると思う。

 

アンタたち、お盆だからってだらだらしてちゃダメよ。規則正しい生活が大事なの。

向田はかたいのう。

ネムちゃん。一緒に遊ぶなのよ。

ニャ。 アンタが出てくると調子が狂うのよ。

狂う。ニコちゃん、狂ってないなのねー。ニコちゃん、お盆、楽しみたいなのね。

皆さん。僕、楽しいお盆にしたいと思います。

ミハルよ。

みんなで山とか、海に行きます。ふらんちゃんとクリスと一緒に、みんなで楽しみたいです。

その時、ニコちゃんのスパイバッチが光った、緑色に光った。

ミハルくん。獅子堂さんも誘うの?

メグミちゃんは忙しいので。クリスやふらんちゃんなら、ふらんちゃんも忙しいと思うんですけど、僕と遊ぶ時は時間を作ってくれるので。

そう、メグミちゃん、忙しいノ。この時が仲良くなるチャンスよ。敵を取り込むにはこういうことが大事よ。

そうですか?

アン。お前、何を考えている。

何もないわよ。ミハルくん、仲良くなりたいって言ってたから。

そうか。ミハルはミハルで自分の世界を作っているんだな。

そうよ。北条君。ミハルくんも成長しているの。

そうか、感慨深いな。そう思うと山稽古にもせいが出るな。

後白河院戦、頑張ってね。アイツ、強そうよ。ワタシ、ほどじゃないけど。

ワタシ、北条くんといて、思うことがあるの。何か、目標があることって、いいことだな。って、それが小さい目標でも、大きな目標でも、遠い遠い、大きな夢でも、いいんだな。って、北条くんとか、米津くんとか、向田さんとか、ミハルくん見てても思うの。

スパイ学校では習わなかったのか?

習ったけど、みんな、スパイとは向き合い方が違うなって、みんな、かっこつけないじゃない。自然体なの。オバケが自然体っていうのもおかしいんだけど。

アン、お前は不自然じゃない。俺は、お前も信じるぞ。

ねえ、北条くん、お盆って、死んだ人が帰ってくるっていうじゃない。て、事は、みんなも帰ってくるかしら。

皆んなって誰だ。

話してなかった?昔の仲間よ。

お前がこうしているんだから、お前の仲間も、いると思うぞ。

皆んなに会えるかしら、アイタイワネエ。元気にしているかしら。

 

フジワラ君。エメリッヒ。アイタイワネエ。元気にしている?二人とも、オバケが元気って、おかしいかしら、いいじゃない。お盆なんだから、

北条君。ありがとう。ワタシの事、信じてくれて。。

ニコちゃんのこともよろしくね。

 

なんだ、お前、情があるんだな。

情?ダメネ、スパイは、血も涙もないはずなのに。

血も涙もあったことだな。お前も成長すればいい。俺たちと一緒に。

オバケでも、成長するノ。

するかもしれない。お前がすると思うなら、強く願うなら、何か伝わるものもあるかもしれない。

ソウ。ありがとう。ワタシもみんなとせいしたいワ。北条君。ワタシも仲間よね?

それは分からない。お前はニコを危険に晒している。それにいつも、敵の味方をしたり、人をキザつけようとする。

アラ、ごめんなさい。

でも、俺はお前は悪いやつじゃないと思うぞ。

アナタも情があるのね。

情は、ある。だが、信じる事はできない。だが、俺はお前も応援したい。

ねえ、北条くん、応援って言えば、桃子ちゃんはどうしているの。

桃子は、夏の課題があるそうだ、それにアメリカ軍の戦いの報告会があるそうだ。

お盆でも、忙しいのね。桃子ちゃん。応援メッセージ、送ってみたら、そういうの、嬉しいみたいヨ。

桃子が。

皆んなそうよ。

なんだ、みんなか、俺は桃子がそう言ったのかと思った。

桃子ちゃん、いつも、アナタも応援しているよの。きっと、嬉しいと思うわよ。

そうか、送ってみるか、

桃子、頑張れ、俺は応援しているぞ。また、ニコや俺に会いにきてくれ。待っているぞ。猛暑には塩飴だ。宇宙の戦士と言えど、暑さは禁物だ。

 

桃子は勉強をしていた。

その時、通知が来た。北条、

そんな事、わかってるよ。ありがとう。最近、中々、ニコちゃんと君のところに行けなくてごめん。でも、僕にはゆめがあるんだ。ありがとう、北条くん。毎日、暑いね。塩飴、舐めてるよ。スパイの修行も頑張ってね。

そこまで、書いた時、桃子はふふっと笑った。豪族だの、スパイだの、中々、聞かない言葉の中で私たち、中々楽しんでるじゃんと思った。