みんな、頑張って欲しいなのよ。ニコちゃん。怖いなのよ。モイちゃん。カンちゃん。圭吾君、ミハル君、ネムちゃん。
ニコがおとなしくアメリカに帰らなかったからこんなことになったのよ。モイちゃん、カンちゃん、圭吾君、ミハル君。ネムちゃん、みんな頭だになったなのに、こんことになって、
アラ、アナタ、どうしたの?
何を怖がっているの?大船に乗ったつもりでいればいいのよ。北条氏の末裔と歌手志望のお笑い芸人とブロガーと中学生と女子バスケ部でしよ。アンタはアニメの巻き物のニコちゃん。アンタたちは十分化け物よ。アンタたち以上の化け物はいないわ。
アンちゃん。
そして、ここにいるのはアメリカ期待のスパイよ。ニコちゃん。全米は五十州あるの。その五十州の最高傑作がこのワタシ、ニコ アンダーソンなの、だから、しっかりしなさいよ。
アンちゃん。
ニコちゃん。冗談よ。怖いのね。分かるわ。でも、これが任務なの。分かる。これが務めなの。
ニコ、魔法の勉強したいなのよ。スパイ学校にも行きたいなのに、どうしてこんなことに、
アラ、じゃあ、これも魔法の勉強よ。みんなを信じることも魔法の一歩なの、魔法とはマジックよ。マジックは奇跡よ。気持ちを強く持った方がスパイに向いてるわ。それにスパイ学校はいつもこんな感じよ。怖いところに行きたいのね。これも、大事なステップよ。ニコちゃんにとってね。
ニコちゃん、信じるなのよ。モイちゃんもカンちゃんも、圭吾君も、ミハル君もネムちゃんも信じるなのよ。ニコちゃんの力をこの場所からみんなに送るなのね。みんな頑張って、今日は七夕なのね。七夕は彦星くんと織姫ちゃんが出会う日なのね。だから、ニコちゃんもみんなを待つなのね。モイちゃん彦星くんとカンちゃん彦星くんと圭吾くん彦星くんとミハル君彦星君君と、ネムちゃん彦星くんをニコちゃん、待っているなのよ。天の川の向こうで。
ねえ、ニコちゃん、ネムちゃんは女の子でしょ?彦星くんはおかしいわ。
アンちゃん、ネムちゃんはボーイシュなのね。だから、彦星くんでも、いいなのね。それに変装はスパイの基本なのよ。
そう、ニコちゃん。変装はスパイの基本よね。ふふふ。ニコちゃんの周りには頼もしい彦星くんたちがたくさんいるのね。
ニコちゃん、強い味方、たくさんいるなのね。だから、まけないなのよ。
ワタシにも強い味方がいたわ。
フジワラ君、エメリッヒ、みんな、天の川の向こうにいるのかしら。
アンちゃん、どうしたの?
ごめんなさい。昔のことよ。ワタシにも、強い彦星くんたちがいたの。ニコちゃん、みたいに多くないけどね。ニコちゃんの周りにはたくさんの星があるのね。だから、信じましょう。彦星くんたちを。
アンちゃん。分かったなのよ。今はモイちゃんとカンちゃんと圭吾くんとミハルくんとネムちゃんを信じるなのよ。それでニコちゃんとアンちゃんを信じるなのよ。
ニコちゃん、今、ワタシを仲間に入れなかった?
アンちゃんも大事な仲間なのよ。ニコちゃんの。アンちゃん、励ましてくれてありがとうね。ニコちゃん、嬉しいなのね。
そう、ワタシも嬉しいわ。ニコちゃんとこんな風に話せて。
その時、アンはフジワラとエメリッヒのことを思い出した。あの二人もアンにとって頼もしい彦星くんだったのかもしれないとアンは思っていた。
この時、アンは思い出した、アメリカの星条旗には五十の星が描かれているが、独立した時は十三個だったという事を。それが段々と時代を経て、五十個になっていったということを思い出した。
そう思うと、ニコちゃんとよく似ていると思った。
ニコちゃんも最初は星が一つであった、それが二つになり、それが五個増えて、もう一つ増えて六個になった。アメリカの旗の星は五十個だ。ニコちゃんの心の星は星は何個になるのかと思った。そう思うと、この子、先が楽しみね。とアンは思った。
ニコちゃんはアンがそう思っている間も、ニコちゃん、信じているなのよ。モイちゃんの事、カンちゃんの事、圭吾君の事、ミハル君の事、ネムちゃんの事、アンちゃんの事、信じているなのよね。と言い続けていた。