今週のお題「おとなになったら」
ニコは大人になったら元に戻るなのよ。そしてアンちゃんに言いたいことがあるのよ。
それは、ニコは大人になってもニコのままでいたいのよ。だから、怖いアンちゃんは終わりなのよ。
「おわりぃ。ざんねんねぇ。
あなた。ニコちゃん。私たちはお友だちよね。術を解くのよね。そして、私は元に戻るのよね。
「それは、昔の私なのよ。自分はずれてもいいから自分で作るものなのよ。かっこ悪くても、怒られてもいいのよ。カンちゃんだってそうしたのよ。」
あの、芸人だか、歌手の子ね。あの子。何にならいたのかしら?
カンちゃんはすごいのよ。ニコよりも呪いの力をコントロールしてるし、圭吾君は家族と向き合う事を少しずつ始めたのよ。ミハル君は今の世界になれてフランちゃんたちと学校に行ってるのよ。
霧崎さんね。あの子も秘密がありそうね。
桃子ちゃんは宇宙で戦っていたお兄さんの気持ちがあっても保育士さんになる勉強を始めたのよ。
そう。あの子はアムロの力ね。あの子、保育士ね。人間臭いわね。それに警察官もやって学校にも通って私たちの監視もして忙しいわね。
桃子ちゃんは頑張っているのよ。ネムちゃんもバスケットボールを頑張っているのよ。いつかは女子バスケットボール選手になるのよ。みんな何役もするなのよ。ニコちゃんだって、アンちゃんと向き合いたいのよ。
何言ってるの。ニコちゃん。オリジナルは私よ。
ニコだって生まれたのよ。みんなで生きていくのよ。
そうね。皆で生きていきましょ。人は何役もできるものね。
アンちゃんの言い方は怖いのよ。
ニコみたく、明るい声で、楽しい声で、皆で楽しくね。ミハル君にもできてるし、桃子ちゃんだって頑張っているなのよ。
うるさいわね。スパイバッチ、強めるわよ。
負けないのよ。負けるわけには。
北条の悪い虫が付いたわね。でも、ニコちゃんがそういうならそうかもしれないわね。でも、私、消えないわよ。ニコちゃん。
ニコちゃんだって、消えないよ。
アンは昔の事を思い出していた。お兄ちゃんとハンバーガーショップへよく言ったことを、兄さんと一緒におなかが痛くなるまで花畑で笑っていた日の事を。
「兄さん。綺麗なお花があったわ。私、ひまわりが好き。ふふふ。兄さんもスパイ学校も好き。」
私にもこんな頃があったかもしれないわ。一人、何役、でも、アタシはアタシしかいないと思うのよね。ニコちゃん。
その時、リビングからニコ、こっちにこい。と言う声がした。
ニコはモイちゃん。と言って笑った。
スパイ学校のバッチが赤く、光った。アンはフフフ。面白いわね。と笑った。そして、北条君。目を赤く光らせながらニコちゃんの事、お願いね。といった。