ぼくのパパは高校の時に生徒会というのをしていたんだ。だから、ぼくもみんなを助けられる人になりたいと思ったんだ。
ニコちゃん、助けてくれたなのね。
助けた？当然のことをしたまでだよ。
困った時はぼくに言って。
助け合うのは当たり前だって、幼稚園の先生が言ってたから、
幼稚園？桃子ちゃんと同じなのねー。
桃子ちゃんって。
ニコちゃんのお友達なのよ。
そうなの。ニコちゃん、いろいろ友達がいるんだね。
そうなのよ。イサムくんも友達なのね。
ねえ。おねえさん。いま何回、のよのよ。言ったの。
のよのよ。言ってないなのよ。
言ってるよ。
言ってないなのねー。
ねえ。ゆみちゃんさ。あんまり悪口言わないようにしようよ。
賢ちゃんは優しいのね。
優しくないよ。でも、いわなくていいこともあるとおもうんだよね。
ねぇ、イサムくんはどう思う。言わなくていいこともあるよね。
でも、それじゃ、怒られちゃうよ。先生は正直ものが好きなんだって言ってたよ。
ふぅん。ゆみちゃんは
言いたくないことは言わなくてもいいし、言わなきゃいけないことは言った方がいいと思う。
おねえさんは？
ニコちゃんは。
ネェ、アナタタチ、おませな子供って言われない？
目、光ってる。
変わった。
おねえさんって、人間なの？
ソウネ、ワタシはスパイよ。
スパイって？
ぼく聞いたことあるよ。
ソウ？アナタ物知りね。賢治くん。
うん。すごいでしょ。
ぼくのお父さんはスパイになりかけたみたいだよ。でもね。生徒会になったんだ。
ソレ、ワタシ、読んだことあるわよ。報告書で。
報告書って。
日記みたいなものよ。昔の大事なことを忘れないようにネ。
昔って、お父さんは昔の人じゃないよ。
ねぇ、イサムちゃん。昔っていつ？サムライの時代。
賢ちゃん。僕のお父さんはそんなに昔の人じゃないよ。
なーんだ。
ねえ、賢ちゃん、勇くん。なんの話をしてるの？
マア、アナタタチニモ、きっとわかる時が来るわ。
ニコちゃん、日記書いてるなのよ。アンちゃん。
ソウ。ニコちゃん、それは基本ヨ。アナタ。
ハイなのよ。
ぼくのお父さんって、すごいことをしたんだな。
アナタのお父さんは、トテモ、優しいなヒトだったみたいネェ。。
僕、今度、話してみるよ。
それもスパイの基本ね。デモ、気をつけて、秘密を探る時は秘密の毒に当たらないように。
僕、わかんないや。でも、聞いてみたいな。
すごい、イサムちゃんのパパはすごい人だったんだ。
ねぇ、おねえさん、秘密って怖いものなの？
ソレは、わからないわ。でも、秘密は誰にもあって、不思議なものナノ。。
私にもにもあるの？おねえさん。
サガシテミルトイイワ。ゆみちゃン。
ニコちゃんにもあるなのね。
あっ。おねえさんの目、戻ってる。
ニコちゃん、あるなのね。でも、秘密なのよ。モイちゃんと約束したなのね。
