私に力をくれる人。バーストウオッチ
この前ね。ミハル。仲間が増えてうれしそうにしてたわ。仲間は大切にした方がいいのよ。バスケットボールでもそうだから、皆でやるよ。試合は。周りの仲間はたいせつにしなきゃね。
それがわかっててもできないのがつらいところよね。私だってそうだから。私がそうなのかもしれない。だってあいつらみたいにうまく笑えないもの。でもこれが私だから。頑張るしかないの。
ニコちゃん。ネムちゃん。探してたのよ。ここにいたのよ。みんなでおやつを食べるのよ。
何。お前。また、悩んでたのか。そういうのは部屋でやれよな。相談乗ってやろうか。俺。
いいわよ。私。一人でいるのが好きなの。
おーい。お前たち。おやつが余るだろ。お前もこい。俺の命令だ。
こういう時は若殿ぶるのね。
俺は他と違う。ただ、おれはおやつが余ると言っているんだ。
そう。なら、頂くわ。
なあ、お前ら。はようこいや。はよ。食べよう。な。
まったく人徳がない殿様だな。嫌だという人がいたら誰かが二個食べればいいだろう。
「お前がビ個食べたいだけやろうが。この間はこどもらしかったんに。もう、人を小ばかにするんか。」
「二個。ニコ、食べていいの。ニコちゃん。食べるのよ。良かったのよ。」
「その二個と違うわ。ニコ。この二個は二つや。ツーや。ツー。」
「えー。それは残念なのよ。そうだ。モモちゃんも呼ぶのよ。モモちゃんにケーキをたくさん作ってもらうのよ。そしたらたくさん。食べられるのよ。ニコちゃん。頭が良いなのよ。」
「あいつは今日は大学に行くと言っていたぞ。」
「そう。つまらないのよ。」
「ニコ。わがまま言わないの。」
「ニコちゃん。お姉さんなのよ。だから言わないのよ。」
「その通りだ。あいつは僕らに食べ物の呪いをかかけた。有力豪族の一人だ。百地氏は裏切り者だ。」
「ミハル君。今は現代。なのよ。戦国時代でも鎌倉時代でもないのよ。」
「それは今だけだ。。僕らはまだ戦いのさなかにいるんだ。今だけだ。今だけ平和だ。こんなのはかりそめの平和だ。」
「お前、また映画みたいなこと言ってるぞ。落ち着けよ。」
「ミハル。仲間は大切にした方がいいわ。今は落ち着きましょう。」
「みんな騙されているんだ。」
「ふふ。でも、引き下がっていくんやな。お前、かしこなったな。」
「喧嘩は良くないのよ。皆でケーキを食べるのよ。」
「やっと話がまとまったようだな。食べるか。」
後でモモちゃんも呼ぼう。それにミハル殿の家中も。」
「おい。北条。今なんと言った。」
「聞こえなかったのか。俺はミハル殿の家中といったんだ。」
「そうか。でも、皆。ボクシングの練習や塾があると言っていた。またアプリで連絡しておこう。北条殿が招集をかけるともうしておると。」
「お前。嬉しそうだな。それに鎌倉時代だの戦国時代だの言ってるやつがアプリだって。面白いやつだな。」
「お前も成長しているんだな。」
「ニコちゃんも成長するなのよ。頑張るなのよ。でも、モモちゃんに会いたかったのよ。残念なのよ。」
後から来てくれるいう話やで。良かったやんか。」
「そうなの。カンちゃん。本当なの。嬉しいのよ。ありがとうございますなのよ。」
「皆、成長しているのね、いつか私も、成長出来たらいいな。私、バスケ行かないと。」
「ネムちゃん。頑張って、バスケットボールの大谷君。なのよ。」
「お前。大谷君は野球だろう?それを言うならステファン・カリーだろ。お前、知ってる。ステファン・カリー。」
「あんた。NBA知ってるの。でも、今、それ、いらないわよ。バカ。あたし。行ってくるわね。」
「いってらっしゃいなのよ。お昼はカレーなのよ。圭吾君も食べるのよ。」
「いあや、お前。そのカレーじゃなくてさ。ケーキの話、してたよな。食べる事、ばっかりだな。お前。カービィ知ってる。お前、カービィみたいだな。」
「アニメとかまんがばっかりやな。お前。」
「連絡がついたぞ。フランちゃんは来てくれるそうだ。人徳がある人間はやはり僕のようだ。お前とは違うんだ。北条殿。お前とは。」
「そうか。なら良かった。こっちもモモと連絡が付いたところだ。今からくるそうだぞ。」
「やったー。嬉しいのよ。モイちゃんのスマホは魔法なのよ。」
「そうか。人脈は広い方が良い。平らかな世を作るために。魔法で苦しむ人を減らしたい。少しでも、俺の手で。」
「また、北条の英雄気取りか。」
「魔法は素敵なのよ。モイちゃんのスマホは素敵なのよ。ネムちゃんのシュートも素敵なのよ。」
「練習。頑張らなくちゃ。私のシュートが美しいって言ってくれる人のために。一緒に暮らしている人のために。私に居場所をくれる人のために。そして、バスケットが大好きな私のために。一人じゃないの。一人だとしても力をくれる人がどこかにいるの。