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貫太郎父さんの頼れる息子。学園パラレルファクター

今日、この日、シュウヘイは、パラレルファクター学園、中等部に、入学した。

最初は、生徒たちは、皆、硬い表情をしていたが、だんだんと、皆、仲良くなっていった。

貫太郎の息子、シュウヘイも、その一人である。

最初は、他の生徒と、仲良くなれるか、心配していたが、今では、みんなと、よく話している。中でも、シュウヘイは、セレアちゃんという、女の子と仲が良くなった。

これは、以外である。セレアちゃんというのは、中等部の生徒の中でも、かわいい方の女の子で、皆から、かわいい、かわいいと、言われている。

そんな、セレアちゃんと、シュウヘイが、なぜ、仲良くなれたのか。それは、貫太郎の血が、そうされたのかもしれない。

貫太郎は、時々、他の職人たちを連れ、お酒を飲みに行く。お酒の席には、女の人がよくいる。職人たちは、皆、鼻の下を伸ばしているのだが、貫太郎は、黙々と、お酒を飲んでいる。しかも、酒の席で、酔っていても、石の話やら、仕事の話やらを始めると、途端に酔いが覚める。酔いが覚めた貫太郎は、えんえんと、石の話をする。職人たちは、皆、また、貫太郎親分さんの石の話が始まったよ。と、あきれる。

酔いも、覚めちまうという。それだけ、貫太郎は、石が好きなのだ。であるから、酒の席で、女の人と話しても、本人は、ケロッとして、お酒を飲んでいる。

女性のあられもない姿を見て、本当は、緊張しているかもしれない。だけれども、石の話をすると、勘太郎は、正気に戻る。それに、貫太郎は、女の人がいる店に行っても、里子一筋である。貫太郎は、里子が好きなのだ。

であるものだから、そんな血が、シュウヘイにも、流れていたのだろう。だから、シュウヘイは、女の子と、話しても、緊張しないのだ。

シュウヘイも、本当は、緊張しているかもしれない。しかし、彼も、また、とっておきの話があるのだ。

貫太郎の場合は、石。シュウヘイの場合は、音楽、特に、ロックやフォーク、ビートルズの話などである。女の子に、そんな話をしても、「私、わからない。」とか、「知らないわ。」と、言われるかもしれないが、セレアちゃんも、また、音楽、特に、フォークや、ロックが好きであった。特に、カサキヤマさんという、歌手がお気に入りなのだとか。こうなったら、「おい、寺内。もう、ひと押しだ。頑張れ、もしかしたら、何か、いいことがあるかもしれないぞ。」と、いうことになるかもしれない。

けれども、そんなことは、ない。あるかもしれないが、今は、まだないのだ。なぜなら、これも、貫太郎の血が災いしているのだ。貫太郎は、石の話をすると、はーい。親分さん。私と、一緒に、遊びましょう。とか、あら、おタバコどうなさるの?ということになっても、おかまいなしで、

えんえんと、石の話をする。これには、さっき、呆れた職人たちも、あきれるほどである。

海を越えて、インド人も、あきれるかもしれない。

と、まあ、貫太郎が、こんな調子であるものだから、シュウヘイも、音楽の話を、セレアちゃんと、話しているときは、男だろうが、女だろうが、インドだろうが、御構い無しで、えんえんと二人して、話すのだ。

それに、シュウヘイは、家で、よく、おきんばあちゃんと、話しているので、のじゃ、のじゃ。いう、セレアちゃんとは、不思議と、ウマが合ったのかもしれない。

おきんばあちゃんが、この場にいたとしたら、小指立てて、

「おや、シュウヘイ。オンナかい?こりゃ、縁起がいい事で、これで、この石屋も、安泰だね。」と、笑うかもしれない、

しかし、ばあちゃんは、今、この場にはいない。だから、茶化されることも、はやされることもなく、二人は、カサキヤマだの。フォークだの、ロックだの。の話をすることができる。

今では、仲良くなりすぎて、お互いのかていのこと、特に、シュウヘイが、貫太郎の癇癪のことをセレアちゃんに、相談するほどである。

セレアちゃんは、そのとき、父親の話を、興味深く、聴いている。「お父さんというのは、怖いものじゃな。」とか、「それは、シュウヘイが、だらしないからじゃ。」と、思って、聴いている。

このセレアちゃん、実は、とても、奇妙な、運命の元に生まれた。女の子で、その奇妙さたるや、この国だけではなく、海を越えて、インド人も、びっくりするほどである。

しかし、人が、いや、この世に生まれ落ちたモノが、何かのために、汗をかくのは、エドの昔からの、決まり事である。セレアちゃんは、めげないのである。自分の運命に立ち向かい。石を磨き開けるように、自分を、一生懸命、みがいたのである。

で、あるものだから、セレアちゃんは、石屋の息子と、気があったのかもしれない。

長々と、書いているうちに、二人は、一緒に、学校から、帰って行った。

シュウヘイは、「女の子と、一緒に帰るなんて、父さんが、もし、見たら、大目玉だぞ。」と思って、一緒に帰るのは、嫌がったのだが、

セレアちゃんが、どうしてもと、いうので、シュウヘイの家の近くまで、貫太郎の店の近くまで、一緒に帰る事になった。

帰り道でも、二人は、好きな音楽の話をしている。とても、楽しそうである。

シュウヘイの目も、セレアちゃんの目も、キラキラしている。若い二人とは、いつも、そうなのである。貫太郎も、実は、シュウヘイぐらいの頃は、とても、目をキラキラさせていた。

貫太郎は、来る日も、来る日も、父の仕事、先代の仕事を見て、勉強をしていたのだ。

シュウヘイぐらいの頃は、と、書いたが、今も、目をキラキラさせているかも、しれない。

そう、シュウヘイぐらいの頃というと、その頃の貫太郎は、今より、随分と、痩せていた。

顔も、ハンサムで、ハンサムボーイと、噂になっていたのである。

それは、今の貫太郎には、残念ながら、なくなってしまった。しかし、それは、実は、シュウヘイに、そっくり、そのまま、コピーじゃないかと、思うくらい。伝わっているのだが、シュウヘイは、残念ながら、気がつかない。

つまり、シュウヘイは、カッコいいのに、もったいないと、いうことである、

しかし、彼は、石屋の息子である。その気は、なくとも、シュウヘイには、貫太郎の血が、石屋の血が、流れているのだ。きっと、シュウヘイも、自分を磨き上げて、立派になってくれるだろう。

セレアちゃんも、同じである。セレアちゃんにも、鋼の血が、流れている。壊れても、壊れても、自分の形を覚えている。鋼の血が流れているのだ。

で、あるものだから、セレアちゃんも、自分を磨き上げて、くれるだろう。

長々と、書いているうちに、もう、貫太郎の店の近くまで、来てしまった。

シュウヘイは、家の近くまで来ると、ながら、押しそうに、セレアちゃんに、「またな。セレアちゃん。また、学校で。」と、いった。

シュウヘイが、そういうと、セレアちゃんは、

シュウヘイに、「また、明日なのじゃ。シュウヘイ。お父さんに、叱られぬようにの。」と、可愛らしく、笑った。

その笑顔は、とっても、可愛らしかった、

セレアちゃんが、そういうと、シュウヘイは、

「当たり前だろ。気をつけるよ。でも、俺は、男だから。大丈夫だよ。」と、笑った。

その笑顔は、とっても、頼もしかった。

その笑顔は、どこか、貫太郎の笑顔に似ていた。貫太郎は、滅多に、笑わない。でも、とても、よく似ていた。

それを見ている人が、いた。

しずえである。しずえは、遠くから、二人に気づかれないように、優しく、見ていた。

しずえは、そんな二人を見て、微笑ましく思いながら、「あらあら、シュウちゃん。シュウちゃんも、男のコなのね。」と、思っているのだった。

そんな、しずえの杖を、夕日は、優しく照らしていた。 

しずえの杖は、夕日に照らされて、銀色から、少し、オレンジがかった色に変わっていた。

 

フールさん、セレアさんをお借りしました。