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ごあいさつ。学園パラレルファクター

おきんばあちゃんは、朝早く、貫太郎の店の近所の集会所に行った。 

 

この集会所は、貫太郎たち、住民の集会所で、

よく、地域の人たちが集まっている。

 

土曜日や日曜日には、よく、文化同好会や、地域の幼稚園や小学校の歌の発表会などが、行われている。シュウヘイやしずえも、小学部の頃は、よく、ここで、合唱や、合奏の発表をしたものだ。

その度に、貫太郎は、きちんと、見に行った。貫太郎は、店をイワさんや竹田さん、おきんばあちゃんに店を 任せて、里子と二人で、見に行ったものだ。

 

本当は、家族全員で、見に行ければ、応援しにいければ、いいのだが、そういうわけにも、なかなか、行かなかった。

しかし、貫太郎は、シュウヘイたちに、寂しい想いは、させまいと、家族みんなで、店中で行けなくても、父さんと、母さん、二人で行くということを心がけた。

そんな、貫太郎たちにとって、思い出の詰まったこの国の集会所に、おきんばあちゃんは、おこと同好会に参加するために、通っている。

おきんばあちゃんは、食べることと寝る事が何よりの楽しみとしている。

おきんばあちゃんは、食べる事と、寝る事以外には、あんまり、興味がない。あったとしても、アイドルのジュリーと、最近、話題の高校生アイドル、アルフォート君ぐらいである。

二人は、とても、カッコいい。素敵だね。と思って、おきんばあちゃんは、見ている。

シュウヘイも、実は、とても、ハンサムで、ジュリーや、アルフォート君と、同じくらい、カッコいいのだが、シュウヘイは、何か、違うらしい。

そんな、おきんばあちゃんにとって、このおこと同好会は、数少ない関心ごとの一つであった。

おきんばあちゃんは、おことの日には、おめかしをして行く。お化粧も、きちんとして、紅も、いいのをさしていく。最近、流行りの化粧品やら、何やらも、きちんと、していくのだ。

もちろん、着物も、きちんと、いいものを着ていくのだ。なぜなら、石屋の女将、もう、半ば引退して、里子に譲ってしまったが、石屋の女将さんとして、ふさわしい格好をしなければならないという気持ちが、あるからだ。

で、あるから、その日のおきんばあちゃんは、

いつもとは、少し、違った雰囲気なのだ。

おきんばあちゃんは、集会所に行くと、他のお年寄り、おばあちゃんたちに、挨拶をした。丁寧に。みなさん、こんにちは。寺内石材店のおかんでございます。と、挨拶をした。

おきんばあちゃんが、皆に、挨拶をすると、お年寄りたちは、皆、口々に、あら、寺内さん。こんにちは。今日も、お綺麗ね。、あー、おきんちゃん。といった。

 

おばあちゃんたちが、そういうと、おきんばあちゃんは、「あんたも、綺麗だよ。」、近頃、この辺も、あったかく、なってきたね。」と、陽気に答えた。

おきんばあちゃんは、おことも、さることながら、ここで、近所のおばあちゃんたちや、地域のおばあちゃんたちと、話をするのが、好きだった。

話題になるのは、ご近所の話題。何でもない。ご近所の話題だ。あーでもない。こうでもない。と話していると、不思議と笑みがこぼれる。おきんばあちゃんは、お年寄りと話しながら、それとなく、集会所の窓から、空を見た。

空には、白い雲と青い空が広がっていた。

おきんばあちゃんは、「おや、綺麗だね。いい空だ。何だか、今日の空は、綺麗だね。」と、思った。

おきんばあちゃんが、空を見ていると、おこと同好会の講師の先生が入ってきて、「皆さん。お元気でしたか?今日も、楽しいおことをはじめまししょう。」と、いった。

おきんばあちゃんは、講師の先生の話を聞きながら、「さあ、おことの時間だよ。今日も、楽しもう。」と、思った。

講師の先生は、今日は、なんと、パラレルファクター学園から、ステキなゲストをお呼びしています。誰でしょうね。」それでは、お入りぐださい。」と、いって、わらった。

おきんばあちゃんは、この時、誰かな?誰かなと少し、ワクワクした。今、話題のアルフォート君なら、いいねえ。」と、おもっていた。

しかし、入ってきたのは、女の子、三人組だった。

入ってくるとき、颯爽と入ってきたのは、りっぱな棚を持つ、女の子だった。おきんばあちゃんは、それを見て、「あら、まあ、りっぱな角だ。」と、思った。その角は、とても、大きく

雄々しかった。その大きさは、貫太郎の腕ほどは、あろうかというほどだった。

二番目に入ってきたのは、髪の毛がふんわりとした。笑顔の可愛い女の子だった。

その女の子は、部屋に入ってくると、おきんばあちゃんたちに、ペコっと、頭を下げた。おきんばあちゃんは、それを見て、「おや、おや、可愛らしいね。」と、いった。

三番目に入ってきたのは、おきんばあちゃんのよく知っている子だった。

その子は、杖をついていた。その子は、銀色の杖をつきながら、部屋に入ってきた。部屋に入る時、その子は、おきんばあちゃんたちの方を少し、みた。

その中に、おきんばあちゃんを見つけると、しずえは、ああ。と思ったのか、笑わなかったが、目がキラキラさせていた。口元も、少しだけ、上がっていた。

三人が、部屋に入ると、講師の先生は、

「はい。皆さん。とっても、ステキなゲストでしょう?それではね。ごあいさつを。」と、

いって、笑った。一番最初は、一番目に入ってきた。りっぱな角の女の子だった。

「パラレルファクター学園、高等部のカミューネです。よろしくお願いします。」と、挨拶をした。

その声は、とても、元気な声で、とても、明るい声だった。

カミューネが挨拶をすると、おきんばあちゃんは、「あら、元気のいいこと。うちの石屋に、働きに、きてくれないかね。」と、笑った。

 

二番目には、笑顔の可愛い子が、「パラレルファクター学園、高等部の乃木 アスミです。私は、おことは、初めてだけど、頑張ります。皆さん。よろしくお願いします。」と、いって、ふふっと、笑った。

おきんばあちゃんは、その時、「この子は、なんだか、笑い上戸だね。と思った。

三番目に、挨拶をしたのは、銀色の杖をついて、部屋に入ってきた子だった。この子のことは、おきんばあちゃんは、よく知っている。

その子は、挨拶する時、おかんを見つけると、また、目をキラキラさせて、「パラレルファクター学園、高等部の寺内  しずえです。おことは、おばあちゃんから、少し習いました。今日は、皆さんと、一緒に、おことを楽しみたいです。」と、元気よく、いった。

しずえがあいさつをするとき、おばあちゃんと、いったので、おばあちゃんたちは、おきんばあちゃんの方を見て、ニコニコした。

おきんばあちゃんは、その時、なんだか、誇らしい気持ちになった。誇らしい気持ちになると、どうだい?私が、あの子に、少し、おことを教えてやったんだよ。と、思った。

そう思うと、ジュリーや、アルフォート君じゃなくて、少し、残念に思っていた気持ちは、どこかにいっていた。しずえは、その間も、貫太郎に似たのか、朗々と大きな声で、自己紹介をした。

なんだか、みんなのまとめ役と、いった感じであった。

おきんばあちゃんは、そんなしずえを見て、

しずえ、りっぱになったね。」と、しみじみとしているのだった。

三人のあいさつが、終わると、講師の先生は、

「みなさん。ステキですね。カミューネさん。アスミさん、しずえさんも、おことの世界を楽しみましょうね。」と、笑った。

講師の先生が、笑うと、今日は、美味しいお菓子も、ありますからね。みなさん。お楽しみに。」と、いって、笑った。

その時、アスミは、お菓子と、聞くと、ふふっと、笑った。

アスミが笑うと、しずえは、ダメだよ。というふうに、少し、注意した。

カミューネは、そんな二人を見て、少し、笑った。

おきんばあちゃんは、そんな三人を見て、

「やっぱり、しずえは、貫太郎に似たんだね。

立派になっちゃって、この間までは、小さい赤ん坊だったのにね。月日ってのは、早いもんだね、」と、思っていた。

その時、しずえの銀色の杖は、部屋の明かりに照らされて、キラキラと、光っていた。