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貫太郎父さんのツイッター。 パラレルファクター。

貫太郎は、思うことがある。今の時代は、ITの時代である。

だから、石屋といえども、IT化に、乗り出さねば、なるまいと思っているのだ。

で、あるものだから、貫太郎は、ツイッターを始めてみることにした。

貫太郎は、「俺が、始めても、意味があんまり、ないんじゃないかと思っていた。

しかし、店のためを思うと、この店は、いい店だ。墓石から、石像、灯篭を、丹精込めて、誠実に、作っている。

俺は、いいものを作っている。俺たち、職人は、こんなに、いいものを作って、いるんだ。俺たちの作ったものの素晴らしさを、伝えたいと思った。

そう思うと、なんとしてでも、やらねばならぬという気持ちになって、ツイッターを作った。

貫太郎が、自分のツイッターを作ると、

シュウヘイは、笑いながら、「へえー。父さん。ツイッターやってんのか。」と笑った。しずえは、「パパ、変なの。」と笑った。 貫太郎は、しずえと、シュウヘイに笑われたとき、「なんだよ。笑いやがって。この野郎。」と思ったが、上手く自分で、出来て、気分が、良かったので、許した。貫太郎が、からかったのに、かんしゃくを起こさなかったところをみて、シュウヘイは、「変なの。」と思ったが、人っていうのは、いろいろあるもんだと思って、感心していた。

しずえは、変だと、言ったけれど、自分の店の、我が、石屋の、ツイッターができて、嬉しかった。なんだが、誇らしかった。

誇らしくなったしずえは、晩ごはんの時に、ママに、「ママ。パパがね。お店のツイッターを作ったのよ。これで、皆のはたらきを、皆に伝えることができるわね。あたし、なんだかうれしいわ。」といって、笑った。

それも、あったが、貫太郎は、少し堅物な所があるな。と思っていたのに、その貫太郎が、うちのパパが、ツイッターを作るなんて・・・・。そう思うと、なんだかおかしくて、笑った。晩ごはんは、貫太郎の好きな、とんかつだった。とんかつは、こんがりきつね色で、寺内家の、居間の明かりを受けて、キラキラと光っていた。

お味噌汁は、豆腐と、わかめだった。しずえは、この味噌汁が好きだった。

ご飯を食べている時、少し、話しても、今日は、貫太郎は、怒らなかった。

よっぽど、ツイッターをうまく、作れたのが、嬉しかったらしい。

貫太郎は、黙々と、とんかつと、もりもりのご飯を食べていた。

うまいとも、まずいとも、言わずに、食べていた。けれども、里子には、分かった。

いつもより、ご飯をなくなるスピードが速かったのだ。

それを見て、里子は、貫太郎に、優しい声で、「お父さん。今日。良かったですね。

、お父さん。IT、分かるんですね。知らなかったです。私。今度、私にも、おしえてくれませんか。」と、笑った。

里子が笑うと、貫太郎は、とても、小さな声で、「ああ。」と、唸るように言うと、

里子に、自分のお茶碗を差し出した。

里子は、それを受け取ると、優しく貫太郎の丸太のように、大きな手を取って、

「ハイ。」といって、もりもりご飯をよそった。

その時、ご飯から、白いゆげが、もくもくと、優しく上に、上がっていくのを、しずえは、見た。それを見て、しずえは、まあ。と、思った。

しずえがそう思っていると

おきんばあちゃんが、石屋が、こんなの始めるなんて、時代は、かわっちまったね。あー嫌だ。嫌だ。」と笑った。

 おみよちゃんは、トンカツを食べながら、「親分さんって、いろいろと、イメージとちがうなあ。」と思っていた。

貫太郎は、皆が、やいのやいのうるさいので、いらいらとして、少し、怖い顔になった。

その顔は、ツイッターのアイコンの顔と、同じ顔だった。

が、トンカツがおいしいので、また、貫太郎は、黙々と、ご飯を食べ始めた。

 貫太郎は、ご飯を食べながら、よし。今度は、ホームページだな。と思っていたのだった。

もりもりご飯のゆげが、また、もくもくと、上に向かって、上がっていた。