ニコちゃん。いつも見てるなのよ。まひろちゃんなのね。
ニコちゃん。いつも応援してるなのね。
まひろちゃんの着物、黄色と赤でとっても可愛いなのね。
そう。ありがとう。ニコちゃんの服も可愛いと思うわ。
ニコちゃん。うっとりー。
うっとり?
ニコちゃん、褒められてうっとりーなのねー。
ニコちゃん、物語も好きなのね。
わたしも好きね。
宇治拾遺物語とか、鼻って知ってる?
ニコちゃん。知らないなのね。
ニコちゃん、この間、モイちゃんに本を読んでもらったなのよ。不思議な国のアリスなのよ。
不思議な国のアリス。
アリスちゃんがウサギを追いかけて、不思議な世界に行くなのね。
不思議な世界?
そうね、私にとってはニコちゃんとこうやって話してることが不思議よね。着物も千年たつと変わるのね。
寒くない?
寒くないやで。桃ちゃんがあったかしてくれるなのね。
ミハル君とかけっこしたりして運動もしてるなのね。
ミハル君?
ミハルくーん。
あなたがまひろさんですね。有原さんが大ファンだそうです。
大ファン?だから、不安なの?
違います。でも、有原さんが好きすぎて僕は不安ですが。
ニコちゃん。ミハル君、きたなのね。
ミハル君は剣道が強いなのね。
剣道?あー。剣。
でも、片刃よね。
刀は、片刃の刃物です。剣道はそれを使う練習を競技化したものです。
剣道は未来でも、盛んなの。ってことは、豪族が収めているの?
ちょっと違いますが、家族の勢いは衰えてしまいしました。
おい、ミハル。まひろに何、言ってんだよ。貴族はまだあるよ。俺はそう思うぜ。
有原さん。これはちょっと言いすぎたな。
でも、俺も博士と話してるし、おあいこか?
まひろちゃん、ニコちゃん。物語の世界にあったみたいなのね。モイちゃんとカンちゃんと圭吾君と、ミハル君とネムちゃんと一緒に行きたいなのね。それから幼稚園の賢治くんと弓ちゃんとイサムくんも。
イサムくん?
ニコちゃんのお友達なのよ。イサムくんはスパイの子供かもしれないって言ってたなのよ。
スパイ?
アンちゃんと同じなのよ。秘密を調べて研究してみんなのために頑張るなのよ。
それは巻物を描く人と同じね。書き手って言うんだけど、紙も高いし、失敗できないし、掠れた字より楷書よね。私も書き手になりたい。でも、書き手は女の子には難しいって。
男も、女も関係あらへんやろ?
俺も、おばちゃんにむりゆうてこっち来たんや。だからまひろちゃまやな。
無理。そうね。夢の方が大事だもの。男とか女のとか、関係ないわよね。
せや。やってみるもんやで。なんでも。
まひろちゃん、ニコちゃんも物語の世界にあってみたいなのよ。
そう。それなら、本を自分な読んでみたら、それから物語を書くの。そうすると物語の世界に行けるわよ。
ニコちゃん、賢治くんと、弓ちゃんとイサムくんと行くなのよ。モイちゃんとも、カンちゃんとも、圭吾くんとミハル君とネムちゃんと桃子ちゃんとユキちゃんと行くなのね。ジュンイチ君とまひろちゃんもいこうなのよ。
ジュンイチ君。
あんな、ニコ。あいつは捕虜や。
それにあたしは。
関係ないなのよ。みんなお友達なのよ。
モイちゃん。
そうだな。米津、まひろちゃん、捕虜なら連れて行けばいい。それにまひろちゃんも仲間だ。
北条?間抜けなわけで。それはだめだろう。
モイちゃん、あの、あたしも仲間でいいの?
ああ、構わない。
北条さん。
どうした?ミハル。二人が恐ろしいなら、切ればいい。
えっ。
切ればいい、それができないと言うことは仲間だ。お前は刀をよく知っているはずだ。刀は、切るものを選ぶんだ。選ばなくとも、お前が心を持って扱えば、それはとても良い刀になる。拳と同じだ。
はい。でも、僕、怖いです。仲間が人が増えていくのは。
大丈夫だ。ここはシェアハウスだ。来るものは拒まない。それに人に飲まれなくするのもスパイの道だ。
俺はアンやニコ、そしてお前といて、そう思った。それは米田を見ていても、思うし、圭吾を見ていてもそう思うぞ。
それがニコを守ることにつながる。俺はそう思う。
モイちゃんって、面白いわね。今度、モイちゃんを思い浮かべて書いてみるわ。
まひろちゃん、また新しい世界が広がったなのね。
まひろ。おい、聞かせてくれよ。
まだ、できてないわ。これからよ。物語は生まれた時は小さいけどそれがだんだんと大きくなっていくの。それが私は愛しいと思うわ。
物語って、愛やねんな。俺も、何か、また、歌、作るわ。
ねえ、まひろちゃん、今度、ニコちゃんと賢治くんと弓ちゃんとアンちゃんイサムくんの話を作って欲しいなのね。
そう。イサムくんって、どんな子?スパイの他は?賢治くんはどんな子?弓ちゃんは。
イサムくんはお医者さんの家なのね。それから、賢治くんはいつも笑ってて、おっとりなのね。弓ちゃんは物知りでお笑いが好きなのね。ツッコミを百個、考えているなのよ。
ツッコミ?
なんでやねん。なのよ。
なんでやねん?何それ?
それや。まあ、まひろちゃんには難しいやろな?ツッコミはそうやな。それも世界があるねんな。
世界?ツッコミ、面白いわ。
嬉しいな.今日のことをブログに書くぜ。
ブログ?
まあ、日記だよ.まひろ。
日記?圭吾は男の子よね。
まひろ、俺はやりたいからやってる。そこに性別は関係ない。ブログは俺の世界を広げてくれるんだ。
ブログ?ちょっと見せて。。
いやだよ。
そこは日記と同じなのね.
僕は、剣道の稽古をしないと
ミハル君、剣道の練習、見せてくれる。
練習、違いますね。稽古です。いいでしょう見せてあげましょう。ついて来れますか?まひろさん。僕の稽古に。
言うようになったな。ミハル。
そうだな。今日は俺が稽古をつけてやろう。
負けませんよ。北条さん。
ああ、俺も負けない。
それじゃ勝負がつかないわけで。
そうだな。ジュンイチ君。聞いてたのか?
ああ、俺は聞いていたぞ。ジュンイチ君。
ねえ、ジュンイチ君は何をしてるの。
俺は捕まっているわけで。
それはどうして?
言えないわけで。関係ないだろ?
その首にかけているのは何?
これはペンダントなわけで。しおりちゃ。
何。
恥ずかしいなあ。俺はアメリカスパイ軍の仲間なわけで。
アメリカ?それは何?
アメリカは海の向こうの国なわけで。
海の向こう?海の向こうに国があるの?カラの国や天竺より、むこうなの?アメリカは?
太平洋という大きな海があるわけで。
そうなの?教えて。
なんなの?うるさい。また、話し込んでるのね。
ネムちゃん、おかえりなのよ。ネムちゃん、まひろちゃんなのよー。
まひろ?本当に、いたのね。
アナタがネムちゃん。アナタは何をしていたの?
何、こいつ、やっぱり敵じゃない。
違うなのよ。
でも、こいつ、嗅ぎ回ってるじゃない?
んっ。いい匂いなのニャ。平安のお香ニャ。
ニャ。
大丈夫か?
こしろー? なんでもないわよ。北条くん。
そうか?でも、少し、うっとりしていたような。
気のせいよ。つかれた、バスケ、ほんと大変。
平安のお香なのニャ。バスケ楽しかったニャ。明日もやるのニャ。
あー。ニコちゃん、この車の音。
おや、新しいお客さん? 何?今日は春日さん。応援が来るって言ってなかったような。でも、この香り、もしかしたら、君は平安貴族、ってことはまひろちゃんだね。
どうしてわかったの?
まあ、アン程じゃないけど、僕もニュータイプだから。
アン?ニュータイプ?
アナタ、マヒロ?
目が光ってる。
何色に。
赤?血の色?
違うわ。でも、半分正解かもネ。これはアタシの色、なの。スパイの色なの。
スパイの色?
アナタ達、面白いわ。
ふふふ。アナタホドジャナイワ。まひろ。ようこそ未来へ。
ネェ、まひろ。今度はアナタの世界の話をしてくれない?先輩ヒーローさんのことも話したいわ。変な博士やカンちゃんのおばさんのこともネェ。
私の世界の話。いいわ。
この人たち面白いわ。これを元に話を作ってみたい。
そうね、タイトルは未来氏物語。
未来、不思議な国ね。私の本朝もミライみたいになって欲しいなあ。
そうだわ。その未来氏物語が本朝の歴史で長く読まれて、この未来の国、みたいになるまで、読まれたらいいわ。
ふふ。物語って楽しいわ。やっぱり。私、物語が好き。