ねえ、自由ってどんなことだと思う。
ニコちゃん、遊ぶことなのよ。
私はね。たくさん喋っても怒られないことだと思うの。
わたし、昔、話したいことたくさん話していいって言われたから4時間喋ったことがあるわ。
すごいなのね。あんまり、喋るとモイちゃんに怒られるのね。
そうよね。でも、その人はずっと話していても怒らなかったの。
すごい人なのね。
そうね。根気よく、なさったのだと思うわ。
ねえ、愛情ダメなんだと思う。
ニコはこの間、みんなでお散歩したなのね。それでニコちゃん、迷子になって、嫌、ゾディアーツがくる。って泣いてたら、ミハルくんと圭吾くんが探してたんだって、怒られると思ってたら、圭吾くんが桃子と向田と北条には秘密にしてやるよ。ミハルも共犯だよ。って、秘密にしてくれたのね。
カンちゃんもあんまり、怒らなかったのね。
そう、みんな、ニコちゃんの事、好きなのね。
私はね。怖がっているこの後ろを支えてあげる事だと思うの。
トットちゃんはしたことあるなのね。
あるわよ。その子は足の障害があってうまく立たなくて、その子、ずっと待ってたの。お父さんのこと。
お父さん、何してたの。トットちゃんのお父さんは音楽家なのよね。その子は?
あのね、その子のお父さんは戦争に行ったの。
戦争?モイちゃんたちと似ているのね。
ねえ、ニコちゃん、ニコちゃんはモイちゃんもカンちゃんも圭吾くんもミハルくんも、向田さんも一つ屋根の下にあるじゃない?いなくても、近くに桃子ちゃんやユキちゃんがいるじゃない。でも、その子のお父さんは遠いところで戦っているの。なかなか帰って来なくて。どうする?
んと、みんないなくなるのは怖いのね。遠いところに行くのも嫌なのね。
それをその子は待ったのね。
そのこのおとうさんはきたの。
あまり、言いたくはないわね。
トットちゃんどうしたん。もっと笑うやでー。
あのね。戦争って辛いのよ。楽しいことが何も無くなってっちゃうの。だからね、しんみりしたいわけではなくてね。その子を私、後ろから抱っこしたの。
そしたら、その子、僕、嬉しいよ。後ろから支えてもらうと僕は力が入るんだって。
私、嬉しかったわ。
ねえ、トットちゃん、モイちゃんみたいなのね。強くて、優しいのね。
ニコちゃん、思ったなのよ。戦争は怖いけど
その時のトットちゃんみたいにあったかい気持ちがたくさんあれば戦争もなくなるかも、知らないのね、
そう。ニコちゃん、そう思うやで。
ニコちゃん。モイちゃんとカンちゃんと圭吾くんとミハルくんとネムちゃんと桃子ちゃんとユキちゃんといると、そう思うなのよ。
ニコちゃん、あなた、結構、優しい人なのね。
とっとちゃんほどじゃないのね。みんなでみんな良い子なのね。の心を持っているトットちゃんは良い子なのよ。
その心を持っているとゾディアーツも来ないのよ。
ゾディアーツ?
あの、怖いものなのよ。
そう、優しい心が、怖いものを退治しちゃうの。そんなことあるかもしれないわね。
ニコちゃん、その気持ちを忘れないでね。
うん。わかったやで。
本当に、ニコちゃん、忘れん坊、でしょう?
忘れないなのね。
トットちゃんもニコちゃんの事、忘れないなのね。約束やで。
うん。私も忘れない。
トットちゃん、ニコちゃんも忘れないなのね。
トットちゃんがその子の事を助けた時の気持ちがあればきっと良いことあるなのね。
ニコちゃんもモイちゃんやカンちゃんや圭吾くんやミハルくんやネムちゃん桃子ちゃんやユキちゃんにも、その気持ちで接したいなのよ。
そうすると、ゾディアーツも来ないのよ。
でも、そうなったら、アンちゃんに会えなくなるから。
その気持ちもきれい。みんな、良い子なんだよの心でいたいなのね。
そうなったら、アンちゃんも消えなくて良いなのね。
ワタシ、いていいの。。
うん、いいやで。アンちゃんも先輩ヒーローもいて良いやで。
良いの?
みんながみんなを支える、それがトットちゃんの心なのよ。
北条くんに怒られない?
モイちゃんはモイちゃん、ニコはニコなのね.それはそれで良いなのね。
ソウ.その心も、スパイの心ね.
ワタシ、いて良いの?アリガト。
ソウね、みんなで支え合う心、それを持って進むのも良いかもしれないわね.
おい。俺たちもいて良いってさ。
もう少し、いるかもしれない.
何言うてんねん.みんなの世界や言うたやろ?
そうか。俺、嬉しいな.
なんだか、良い話を聞いたな。ボケは無しだな.
なんやええ話やな。
みんなで誰かが誰かを支え合う心か。私も持ってみようかな?
疲れたな.おい、北条よ.
また、俺の勝ちだな.
お前は我が好敵手に相応しい。
会長、スポーツドリンクだ。
ありががたいが。何もないぞ。
修行の礼だ。
フン。
誰かが誰かを支え合う心。
僕のこと、忘れないでね.トットちゃん。
うん.私も忘れない。
トットはその時のことを思い出していた.トットは珍しくその子を思い出して泣きそうになった.それをニコちゃんに話した.その事をニコちゃんに話すとトットは気持ちが軽くなった。
ニコちゃんにはモイちゃんやカンちゃんやミハルくんや圭吾くんや桃子ちゃんや向田さんと言う友達がいるそうだ.向田さんとか聞いた時、トットは懐かしくなった。そう思った時、ニコちゃんにモイちゃんたちを大切にね.と言う気持ちになった。
その時、ニコちゃんは笑っていた。
その時のニコちゃんの顔があの時のあの子と重なって見えた。
トットはあの子に、今日のニコちゃんと話したことを伝えたくなった.モイちゃんのことから始まって、カンちゃんのことに行って、圭吾くんのことに行って、ミハルくんのことに行って、向田さんのことに行って、桃子ちゃんのことに行って、ユキちゃんのことに行って、何やらニコちゃんには先輩ヒーローがいるらしいと言うことも話したくなった.ここまで思った時、また話が長いって思われるかしらと思ったがあの時、先生が思ったことを全部話してごらんとおっしゃった時のようにあの時のあの子にあのねと話したくなった。
そう思うと、あの時のあの子の言葉がトットのなかに響いた。
トットちゃん。僕のこと忘れないでね。
うん。私も忘れないとトットはそう思った。