Bejewel Escape
お前、空手、やってんのか。北条。
効率的にやったほうがいいぞ。この日は休む。この日はやるとか。俺はブログを書くときはそうしてる。じゃないと疲れるだろう。
ありがとうな。有原。いいんだよ。お前がストイックすぎるから心配しただけだ。練習が中身が肝心なんだぜ。やみくもにやっても意味ねえよ。
「効率か。やってみる。ありがとう。有原はいいやつだな。」
「いいか悪いかは分からないけどさ。そういうもんじゃねえの。辛くねえの。そんな生き方してさ。」
「つらくはない。体を動かしたり考え事をしているのが俺は好きなんだ。」
「俺もいろいろやるけどさ。お前みたいな、初志貫徹っていうのかな、したことないよな。」
「初志貫徹か。簡単だぞ。迷った時に自分にとって大切なものは何かを思い出してみるんだ。そうすると道は開けてくると思う。」
「そういうもんなのか。北条、俺やってみる。でもさ、難しいよな。」
「そんな俺なんて俺なんてっていうな・。有原にもいい所はきっとあるんだ。」
「北条のセールストークがでたぞ。まっすぐな言葉って嫌いなんだよな。」
「そうか。すまん。だが、お前も俺には多彩な人間に映るぞ。」
「お前もミハルも向田も夢を持っている。バスケや剣、ブログの夢を。」
「あー。俺、三番目だった。そんなもんか。」
「三番目。ダメだったか。俺はお前のブログへの気持ち、好きだぞ。俺もお前を見ていると空手やコーヒー豆の焙煎に打ち込みたくなる。俺はそれを初志貫徹っていうのかもしれないと思っている。」
「何も難しい事じゃなくていいんだよな。」
「そうだ。あるがままに。目の前の事に集中している。それが大事だ。それをお前らがコーヒーが空手が教えてくれた。」
あー。アンタ、午後から連携の練習、付き合ってよ。
「またか。俺は球技は嫌いだ。」
でも、アンタ、スポーツ好きじゃない。
有原でもいいけど。アンタはもやしだからいいわ。
俺も混ぜてくれよ。バスケだろ。お前よりうまいぜ。
ニコは、どうした。
ああ、モモちゃんとお買い物。お菓子やおもちゃを買うそうよ。
ニコの奴、無駄遣いをしないか、心配だ。
モモちゃんがいるでしょ。モモちゃん。僕が見てるよ。だって、喋り方が不思議なのよね。
そうか。でも、しんぱいだな。俺、あいつに連絡してみる。分った。向田はユニフォームにきがえて待ってろ。それから、有原はスポーツドリンクを頼む。粉のだ。できるよな。
分かった。
おい。向田。あれ、どこいったんだよ。
私も携帯電話ではなしたいにゃア。でも、私、出来るかニャア。恥ずかしいニャア。
ミハルにできたことなのに私にできないはずニャ。
あいつどこに行ったんだよ。まったく。
ああ、北条。ニコちゃん。元気にしてるよ。大丈夫、僕みてるから。
分かってるよ。
ニコ、おでかけ。楽しいのよ。
あ、カンちゃん。
おう。お前、きとったんかいな。やきそばやいとんねん。焼きそば。
「ほうやねんね。ほうほう。」
「こら、へんなしゃべり方するからニコに言葉がうつったじゃないか。」
「僕にもひとつ頂戴よ。ニコちゃんのも。それから、君たち、思いだしかい。少しは。」
「なんの事や。俺、どうでもええねん。」
「そう。本当にいいんだね。でも、きっと悩むと思うよ。」
「ええねん。」
「美味しそうな匂いじゃのう。ミハル。買ってくれ。」
「主従が逆転してるぞ。僕に命令するな。」
「米津君。一般人が来たから僕は帰るよ。」
「おい。まてや。焼きそば、たべてけ。ニコの分もある。」
「そうか。それに、僕、おなか減ったよ。食べてからニコちゃんと戻るよ。僕。焼きそばなら僕の方がおいしいけどね。」
「たべてみるまでわかからんやろ。みとけ。」
「ニコ、おやすみ楽しいのよ。ふふふ。モイちゃんもネムちゃんも呼ぶのよ。わーい。」