悪党として生きるのは楽しい。少なくとも俺は。俺たち、東国で終わるわけにいかないものな。声真似して生きるのは楽しいよな。
こっちには源頼朝がついているものな。
最初は兄さんが連れてきたんだ。先生がきたぞっていってた。父さんは勝ち馬になりゃ土地は安泰だって言ったたぜ。俺思うんだよな。俺、もっと名誉のために。名誉のために戦いたいんだ。だって、男に生まれたからはさ。でも、世の中、そううまくできたないみたいよね。でも、戦うの。楽しいよな。わるくねえしょや。これさ。と、北条氏は笑った。夏祭りの賑わいの中を大鎧が過ぎていく。ああ、部屋でテレビ見たり、声真似聞いたりしてたかったな。松明が暑い。体も悪くなかった。今日は夏祭りの日、憧れのあの子も、ラブコメも夏の声真似配信も聞きにはいけなかったが、今、自分がやりたいことに集中しようと思った。