このヒキタローざ衛門、勝負、お受けいたす。
米津殿と申されましたな。私は気になっておりました。あなたは魔法の力も妖怪の力も遠く及びません。有原殿や向田殿の方が、そして,北条の大殿様の方が妖力に明るく、空手の道、教養、全て、完璧でござる。それに引き換え、あなたはビバンと生きると申されるのみで何となさらぬ、なんと嘆かわしいか、ここはやはり、後白河院の方が、
いつまでしゃべってんねん。お前、ええか?悲しみ、かなしみ、ゆうてたらな、前には進まへんねん。俺はな、なんのために、ぼけるおもてんねん。ボケたら、おもろいし、歌もべんきょうなるからじゃい。ボケ、何が芸術やねん。お前、ひとはな、なかなか負けへんようにできてんねん。だから、生きていくねんで。
それにビバン、ええ話やねんからな。
そう申されるか、ならば、上方のものよ。我が、幻術のさびとなれ、米津カンシ。
それはこっちのセリフや、殴られて、ボケボケになるなよ。どこからでも突っ込んだら。いてまうぞ。コラ。
この者の余裕はどこからくるのだ。
ビバンか?これが生きるものか?