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うれしいご報告。僕の住んでいる所の掛け軸と法具が登録されました。

うれしいご報告。 僕の住んでいる所の掛け軸と法具が登録されました。

 この度、僕の住んでいるところの山岳信仰の絵解き用の掛け軸や仏具、錫杖、経帷子などの法具が日本文化財に登録されることとなりました。うれしいです。僕の住んでいるところは室町時代の終わりまで山岳信仰の道場として栄えました。以前、そこから出てきた鉄仏に研究用のレーザー光をあてると文字が彫られていることが分かりました。それまでの中世仏教史においてそのころに鉄仏をつくる事はできないと考えられていたのですがなんと僕の住んでいる所から発見された仏さまによって新しい1ページを開くことができました。今回登録された絵解きの掛け軸や経帷子、錫杖も子供の時から見ていたものばかりです。このような事はありません。今回登録された掛け軸は地獄絵と呼ばれていて死後の地獄を書いたものです。昔の人、特に平安時代から室町時代の終わりまで僕の住んでいる所の山の上には地獄や死後の世界が広がっていて山に登れば死んだ恋人や病気で死んでしまった子供に会える。思いを残して死んでしまったあの人に会えるという考え方がありその考え方の中心地としてこの僕の住んでいるところは栄えたのです。しかし、戦国時代や江戸時代になるとだんだんと人々の心が自然から貨幣や娯楽(歌舞伎・落語・講談)に移っていき人々の心は僕の住んでいる所の考え方から離れていきました。江戸時代も観光の山として人気だったり、地獄や極楽の話はポピュラーなものだったのですが平安から室町末期のそれとは形が変わっていきました。僕は小さいとき、地獄絵を初めて見ました。罪人が火あぶりにされたり、包丁でステーキみたいに切られていたりしていてとても恐ろしかったです。でも、絵のタッチや絵の具の質感がかっこよく日本の事をもっと知りたいと思いました。お相撲に興味があったのも相まってそのころの人たちの心を知りたいと思ったのです。今回、僕が住んでいる所の地獄絵、錫杖、経帷子などの法具が日本文化財に登録されたのを記念して以前、僕の住んでいる所の博物館で働いていた博物館学芸員の加藤さんが帰って来ることになりました。8月1日 日曜日 14:30から加藤さんの特別講座が僕の住んでいる所の博物館で行われます。僕も聞きに行きたいです。加藤さんと会う。加藤さんのお話を聞くのは4年ぶりです。加藤さんが僕の住んでいる所にいたとき、僕は加藤さんのファンでした。とても面白く中世仏教や平安から室町末期の世界を学ぶことができました。加藤さんについてはこのブログで3回記事にしました、加藤さんへのお別れの手紙もこのブログに書きました。加藤さんの言葉で心に残っている言葉があります。研究用のレーザー光で新しく分かった鉄仏様についての言葉です。僕がどうしてこんなに分かりにくく光をあてないと分からない方法でメッセージが残したのですか。と聞くと、「これを作った人はね。何も何百年後にメッセージを残そうとしたわけじゃないんだ。それは偶然残った言葉なんだ。僕たちはそれを知ってしまった。知ってしまったからには伝えなければいけない、その人たちの事をその物事の事を何が残るかなんて誰にも分からない。だから、その時のために僕らは残していかないといけない。今を少しずつ。すこしずつね。」とおっしゃったのが心に残っています。人間は過去には戻れない。だけれども今を生きる事はできると強く思いました。加藤さん。お久しぶりです。特別講座、楽しみです。加藤さん。