ブログもの真似主 nezuzyouziのブログ

ブログものまね主 ねずじょうじです。よろしくお願いします

俺とせんろ。政治家稼業。パラレルファクター。

俺とせんろ。政治家稼業 パラレルファクター。

 

俺は、小さいころから、お金持ちだった。

俺の家は、ワコクを代表する守屋電機という電機メーカーだったから、生まれてこの方、不自由したことはなかった。

俺は、動物図鑑を見るのが好きだった。なけでも、俺は、ワニがすきだった。

ワニは、沼や湿地帯に、生息していて、雑食であるそうだ。なんでも、食べるのだ。

俺は、そんなワニが好きだった。俺は、そんなワニ好きで、ワニの物まねやエリマキトカゲ、それから、亀、大きな、ゾウガメのまねなんかをしていた。

俺が、動物図鑑を読んで、動物の事を勉強している時、あいつは、なにをしていたんだろう。?カメリアのあの、なんだっけ。?シェルドンのドラマをかたっぱしから、見てたりしたんだろうな。あいつらしいや。

俺は、小学校、中学校と、進んだ。クラスのマドンナで、皆の憧れの的だった清水さんも、俺が、大きく、なっていくと同時に、大きくなっていった。

女の子に、大きくなっていったってのは、なんかおかしくね。?と思うけど、

だんだんと、可愛くなって、綺麗になって、いつも、キラキラしていた。

素敵だったなあ。今も、素敵なんだが、なんで、あんな奴の秘書なんか、やってんだろ。?早く、俺んとこへ来てほしいね。ガウ。ガウ。ガウ。

今は、ライオンのまねを練習中だ。この俺の立派な体。そして、このエキゾチックな細目。いや、俺って、ライオンだろ。?そう思わないか。?

 

 

俺が、そんな事を思って、部屋で、へらへらしていたら、あいつがやってきた。

俺は、あれ。?党が違うだろうが。この野郎。と思ったが、せんろは、

「失礼、致します。守屋議員。ワコク友好大同盟に関する資料を、持ってきました。

この同盟は、素晴らしい。海外の優れた文化を、こちらに、輸出、輸入いたしまして、ワコク。いや、この奏山、いや、遠くは、小野道のすばらしさを、海外の人々、お一人、お一人に、お伝えし、万国一致、すべての国々が、手と、手を取り合い。

前に、進む。この度は、そんな会合の結果、および、小野道県における我が清和の支持率アップをお伝えしにまいりました。」と笑った。

俺は、あいつの顔を見たとき、イラっとした。また好き勝手にやりやがって。と思った。俺は、あいつの顔を見たとき、のぞみさんがいなかったことに気が付いた。

あれ、のぞみさんは。と思って、せんろ議員に「おい。のぞみさん。今日。いないのかよ。」といった。

俺がそういうと、せんろは、「守屋議員。丁寧な言葉遣いを、心がけましょう。守屋さんは、まだ新人ですが、立派な議員です。言葉の乱れは、風紀の乱れです。のぞみさんは、今日は、おやすみです。」と、いった。

俺は、その時、おい。お前は、風紀委員かよ。いつも、シェルドンばっか、見てるやつに言われたく、ねえよ。」と、いった。

すると、あいつは、「おや。おや。まぁ。これから、一緒に、学んでいきましょう。私も、言葉遣いは、あやしいので。」と笑った。

俺は、この時、物まねなしかよ。と思った。

物まねと言うと、この間、久しぶりの同窓会の時、邪魔された。気分が悪いな。

俺の物まねを邪魔したの。お前だろ。と、俺は、せんろにいった。

せんろは、涼しい顔をして、こういった。

「はて。何のことでしょうか。?同窓会。?ああ、のぞみさんのですね。青空学園の。はあ、でも、アレは、レナードさんが、テレビを飛び出して、シェルドンを止めなければ、ならないと。テレビの中から出ていった。結果でして、

私が、関与した。行った。という事は、一切、ありません。」と、真面目な顔をして、言った。

 

俺は、この時、こいつは、いつもの。国会質問や会合で、なれてやがるな。と思った。

そう思った俺は、「じゃあ。なんで、レナードって、言ったんだ。のぞみさんの同窓会の事も何で知ってんだ。?教えていただけないでしょうか。」といった。

 

急に俺が、丁寧な物言いをすると、せんろは、「おや。やればできるじゃないですか。」と笑った。そして、質問にお答えしましょう。のぞみさんは私の秘書です。

秘書のスケジュールを把握しておくのは、一流の議員。としての務めです。先ほど、私が、のぞみさんは、今日は、おやすみです。といったのも、その務め。一流の議員としての務めです。」と笑った。そして、レナードの件に関しては、

私は、この目で、しっかりと見ました。同窓会に行くと言っていました。シェルドンを探しているとも、言っていたので、私は、それならば、こちらですよ。と案内しました。ありがとう。と、褒められましたよ。私。」と笑った。

 

俺は、「何、言ってんだよ。そんな事あるわけないだろ。」と、大きな声で、言った。

 

こいつを見てると、本当に腹が立つよ。ふざけたり。まじめだったり。

なんで、のぞみさん。清水さんと、いるんだよ。と、思った。

そう思うと、何だか悔しくなった。

せんろは、そんなことも、知らないで。「こちらの書類。ここに置いておきます。

よろしくお願いいたします。」と、いって、書類を置いて出ていった。

俺は、ちらりと、ときに、目をやった。時刻は16時だ。

夕日が、空をオレンジ色に染めていた。

書類も、こんなにたくさん。キスビット国、チュリグ国について。と書いてあった。

俺は、その書類を見たとき、悔しくなった。

そして、こいつ。できる男だ。と思った。

高校生の時、学校帰りにのぞみさんと、夕日を見ながら、缶コーヒーを飲んだことがある。

あの時も、秋で、寒かった。おいしかったな、缶コーヒー。そう思った。

そう思うと、また悔しくなった。

悔しい気持ちで、いっぱいになると、

心を落ち着かせるために、缶コーヒーが飲みたくなった。

俺は、缶コーヒーを買いに行った。

あいつは、もういなかった。

廊下には、いろんな人が歩いていた。

窓から、西日が入り、俺の紅色の鷹のバッジを照らしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

懐かしい時間。この空の花。パラレルファクター。

懐かしい時間。この空の花。

 

今日は、ハロウィンだそうだ。

風が、冷たくなってきた。

もう、10月も、下旬だ。

今日、僕は、嬉しかった。

久しぶりに、あの子と、アスミちゃんと会うのだ。

最近、アスミちゃんも、僕も、お互いに忙しい。

以前と変わらず、手紙のやり取りはしているのだが。

会う事は、少なくなった。

僕は、外に出た。外には、仮装をした人たち。

子どもたちも、たくさんいた。

子どもたちは、皆、トリックアトリート、お菓子をくれないと、いたずらをするぞ、と言っていた。元気な子だな。僕は、その子供たちを見て、そう思った。

大人たちも、ドラキュラや、狼男、悪魔の仮装をしていた。

僕は、その人たちを見て、ああ、仮装していなかったと思った。

思えば、僕の子どものころは、ハロウィンなんてなかったなあ。

あっても、映画の中で、海外の子どもたちが、ハロウィンを祝っていたような気がする。

僕は、それを見て、海外には、こんなお祭りがあるのかと思っていた。

僕が、そんなことを思いながら、町を歩いていると、「トリックアトリート。」と、声をかけられた。そのトリックアトリートは、とても、可愛い声で、どこか、とっても、懐かしいような気がした。

 

その声は、アスミちゃんだった。

アスミちゃんは、僕が、今日は、いつもと、逆だね。というと、アスミちゃんは、

「うん。今日はね。ハロウィンだから。町田君をびっくりさせちゃえ。」って、思ったんだ。だから、今日は、私が町田君の所へ、来ました。」といって、笑った。

アスミちゃんは、寒いのか、マフラーをしていた。

毛糸のマフラーで、お母さんに作ってもらったのかな。と僕は、思った。

僕が見ていると、アスミちゃんは、僕に「ねえ。町田君。私ね。町田君の顔、久しぶりに見たよ。」と笑った。

その時、アスミちゃんの目は、キラキラとしていた。

目が、キラキラすることはないかもしれない。けれども、アスミちゃんの場合は、違うと思う。それに、今日は、ハロウィンの日、不思議なことが起きても、不思議ではない。

僕が、そう思っていると、アスミちゃんが僕の手を握ってきた。

僕は、ちょっとドキッとしたが、ああ。と思った。

そこは、僕の役目だったのに。そう思った。

 

僕が何か考えている間に、アスミちゃんは、行動に表す。

アスミちゃんの手は、柔らかくて、温かかった。

心臓が、ドキドキしている。

もう。いい加減なれろよ。と、自分でも、思うのだが、中々なれないものだ。

ここは、一つ、男らしく。そう思った僕は、これから行く所を、自分で決めようと思った。

そう思った僕は、いつもより、大きな声を出して、アスミちゃんに

「よし。古本屋さんに行こう。」と、アスミちゃんに言った。

 

アスミちゃんは、少し、びっくりして、「どうしたの。町田君。急に大きな声出して。町田君。リラックス。外で、大声は、出さないよ。」といって、笑った。

この時、僕は、そんなつもりじゃないのにな。と思って、少し、残念な気持ちになった。

残念。アスミちゃんと、手をつないでいるのに、残念。そんなわけ。あるか。と思って、

僕は、気を取り直して、「うん。わかった。アスミちゃん。気をつけるよ。」と、言って笑った。僕が笑うと、アスミちゃんは、「本当に。」と、言って笑った。

前から思っていたんだけれど、アスミちゃんは、僕といると、本当に楽しそうな顔をするな。と思った。アスミちゃんの笑顔を見ていると、本当にそんな気持ちになった。

僕は、幸せだった。幸せな気持ちになった僕は、アスミちゃんに「アスミちゃん。行こう。」といって、古本屋さんの方へ行った。

 

そこへ行く途中に、青や緑のキラキラとしたイルミネーションを見た。

アスミちゃんは「うわあ。町田君。見て、イルミネーションだよ。」綺麗だね。と、喜んだ。

その時、僕のアスミちゃんの手を握っている手も一緒になって、上下した。

アスミちゃんは、嬉しい気持ちになったので、自分の手を嬉しそうに動かしていた。

僕は、最初は、なんともなかったが、少し、痛かったので、「アスミちゃん。痛いよ。」といった。

 

僕が、そういうと、アスミちゃんは、「ああ。大変。町田君。ごめんね。」と僕に謝った。

 

僕は、「いいんだ。アスミちゃん。僕は、男だから。こんなの平気だよ。」と、言った。

僕は、この時、自分でも、なにいってるんだよ。と思ったが、悪い気はしなかった。

僕が、そういうと、アスミちゃんは、ふふっと、笑った。

 

僕は、古本屋さんに行った。

古本屋さんは、たくさんの本があった。

僕は、大げさかも、知れないが、ワコク中の本がここにあるような気がした。

ワコクだけじゃない。外国の本。海の向こうから、来た本もたくさんあった。

僕は、この時、本が、たくさんあるから、ここは、本の国だ。と思った。

そう思った時、ここが、本の国なら、僕は、王様。ということは、少し、申し訳ないけれど、アスミちゃんは、お姫様かなと思った。

という事は、他のお客さんは、本の国の民衆たちかな。とそう思った。

そう思うと、僕は、お姫様の手を握っているのか。と思った。そう思うと、

また、ドキドキしてきた、だんだんと、慣れてきてたのに。そう思った。

 

アスミちゃんは、僕がそう思っていると、「ねえ。町田君。これ。私の本だ。」と笑った。

アスミちゃんは、その本をとると、懐かしそうにしてその本を持って、僕に、

「これね。私の事。知りたいって。ジャーナリストの人が取材をしてくれたんだよ。

 

小さい頃のお話しとか、コンクールのお話。病院や支援学校にいって、皆の前で、ピアノを弾いたり、お話ししたりね。そんな活動をしているよ。っていう事を、教えてあげたんだ。」その時のだよ。これ。と、説明してくれた。

 

僕は、その時、アスミちゃんは、自分の本をもっているのか。凄いなと思った。

僕も、自分の本を作りたいと思った。

 

僕は、「ねえ、アスミちゃん。それ、僕にも、見せてくれない。?」といった。

僕は、その本に、少し、目を通した。

そこには、文章だけではなくて、ピアノを楽しそうに弾いているアスミちゃんや、アスミちゃんが、楽しそうに、ピアノのお部屋で、ピアノの椅子に座って、インタビューを、受けている写真も載っていた。

その写真の中のアスミちゃんも、可愛かった。

こうして見比べるとこの写真より、今の方が、また、一つ、大人っぽくなっているなと思った。

僕は、最後のページを見た。最後のページには〇〇〇〇年〇月〇日 発行と書いてあった。

今から、ちょうど二年くらい前だなと思った。僕は、そう思った時、キスビットで出会った皆さんの事を思い出した。

クォルさんやカウンチュドさんもどうしているのかなと思った。

ああ。あの子は、お母さんや、お父さんと、元気に暮らしているんだろうかと思った、

ルビネルさんもどうしているのかな。と思った。

海の向こうの仲間たちに思いをはせた。

そう思うと、僕も、アスミちゃんのように、懐かしい気持ちになった。

僕は、そんな気持ちで、アスミちゃんに、「アスミちゃん。この本。良かったよ。」といって、アスミちゃんにその本を返した。

僕が、その本を返すと、アスミちゃんは、「そう。よかった。?私。嬉しいな。町田君。ありがとう。これからも、皆に、そういって、貰えるように頑張るね。応援してね。」といって笑った。

 

本を返すとき、アスミちゃんの手に触れた。その手は、柔らかくて、とっても、温かかった。

とても、優しい時間が、そこに流れていた。

 

 

ビックバン・センロニー。 政治家稼業 パラレルファクター。

ビックバン・センロニー。 政治家稼業 パラレルファクター。

あれから、何年、たったのかしら。今、私が27歳だから、17歳の時からは、10年。

高校を卒業してからは、九年ね。私、成長できたかしら。

いつも、せんろさんと、あっちへいったりこっちへ行ったりして、忙しいけれど、毎日、充実しているわ。

この間、せんろさんと、小野道へいって、紅鷹党の野上さんや、こちらのワコク友好大同盟の委員から武者修行にいっている安達君たちに会いに行ってきたわ。

安達君ったら、すっかり、小野道弁が移って、すっかり、小野道の人ね。

せんろさんと、一緒にいたころは、俺が。俺が。だったのに。

せんろさんが、「所、変われば品変わる。」という言葉がありますから、安達君もこれを機にこの小野道での武者修行から何か感じるものがあれば、大変、嬉しいです。と笑っていたわ。

そんないいことを何気なく言えるのに、私が「、そうですね。私も、そう思います。」って言ったら、ゴマちゃんのまねして、キュー。キューって、喜ぶの。

もう。大人なのか。子供なのか。分からないわ。「そんなだったら、私、違う人の所へいっちゃいますよ。」っていったら、「ひーん。」って、困った顔するのよ。そんなに嫌だったら、ふざけなきゃいいのに。もう。変な人って、思うと、ちょっと、イライラして、

私は、せんろさんに、「せんろさん。しっかり。」って言うんです。

そしたら、「怖いって、顔が。」って言われちゃって。

分かってるのなら、ふざけなきゃいいのに。変な人だわ。って思います。

まったく、成長して、ほしいわ。成長してくださいよ。せんろさん。って、そんな気持ちでいっぱいです。

そんなこと、思うと、また、イライラする。

だけど、今日は、同窓会の日。皆に、会えるわ。

今日は、少しの間。せんろさんの事を忘れようと思う。

私が、奏山のホテルの大ホールへ行くと、皆がいたわ。

バレーボール部の海さんも。愛ちゃんも。皆。

私が、いいところまで行って。投げ出してしまったもの。

投げ出したって言うには、乱暴だと思うけど、あの時は、そうおもったのよね。だから、少し、悪い気持ちみたいのが少しあって、

あまり、会いたくなかったんだけど。海ちゃんが、あの時と、同じ笑顔で、「ああ。のぞみん。久しぶり。」って、私を見て、手を振ってくれたとき。うれしかったわ。」

その時。昔とかわってないなあ。と思って嬉しくなった。

けれども、もう。「のぞみん。」って言う年じゃないわね。って、ちょっと思っちゃった。だけど、久しぶりに海ちゃんの顔見られてよかったわ。愛ちゃんにも、会えた。愛ちゃんは、あの、なんていうのかしら。メイドさんとか、コスプレとかが好きで、

私に、「メイド喫茶。」やろうって、誘ってくれたのも、愛ちゃんだったわ。その頃の私は、バレーボールと、英語くらいしか知らなくて、本当にあの時メイドさんのコスプレをしたとき。

「ああ。こんな世界があるの。アンビリーバブル。知らなかったわ。私。こんなのがあるの。」って、思ったの。だけど、可愛い声、あの。アニメっぽい声で話すのが、恥ずかしかったわ。

そうね。今、思うと、愛ちゃんと、せんろさんは、気が合うかもしれないわ。だって、せんおさんも、物まねが好きだもの。

でも、せんろさんの事だから。「ちがいますぅー。これは、コスプレじゃ、ありませんよぅだ。これは、物まねです。」って、いうんだわ。

でも、そんな風に考えると、せんろさんって、すごいのかも。物まねしたり、可愛く話したりするのって、練習。トレーニングが、いるもの。だけど、それを、彼は、やっている。凄いことだわ。って、思うわ。だけど、私、普段のせんろさんを見てると、もっと、他の議員さんみたいに、なってほしいって、思ってしまうの。最近は、ふざけている時のせんろさんも、なぜかキュート。キュートなわけなんだけど。時々、思うの。

けれど、そう思うと、思えば、思うほど、最初の彼。あの時の彼に戻ってほしいって、思って。考えてしまうわ。

そんな時、また、イライラしてしまうんだけど、それは、違うわよ。それは、ノーよ。のぞみ。って、怒りをおさえるの。

不思議よね。

私は、愛ちゃんに会ったとき、せんろさんの事を思い浮かべていた。

愛ちゃんはあの後も、就職先で、バレーボールチームに入って、バレーボールを続けているんですって。

彼氏もいるそうよ。その時、私は、ふと、我に返った。

そう。ボーイフレンド。って。私。せんろさんと飛び回っていて、そんなこと、忘れてたわ。って、思って。ノーって、恥ずかしくなっちゃった。

私が、バレーボール部のみんなと、話していると、近くで、わらしたちの話を、聞いていた。おじいさんが「何が。ノーだ。清水。」って、いったの。私、その時、レディの話を立ち聞きしなくても、いいじゃない」って、そういわれた時、耳まで、赤くして、そのおじいさんの顔を見たわ。せんろさんかと、思ったけど。そのおじいさんは、バレーボール部の先生だったの。私は、もんもんとしながら、恥ずかしい気持ちでいっぱいだったけど、ごあいさつしたわ。

そしたら、先生は私に「本当に変わっていないな。清水は。今から、カゲトの話が始まるぞ。」と、いったの。

カゲト。誰かしら。と考えたの。

私が、少し、考えていると、見慣れた鷹の議員バッジをつけた議員さんが、ステージの上に立って、「青空学園 第150期 卒業生。

「ワコク紅鷹党議員 シェルドン・クーパーです。」と、言ったの。

私は、その時、せんろさん。なにやってるんですか。と、怒りが込み上げてきたわ。けれど、おかしいと思った。

なぜなら、せんろさんは、こんなふざけ方はしないわ。と思ったから。

私が、そう思っていると、そのシェルドン。ミスター クーパーは、

「いや、失礼。守屋 カゲトで、ございます。」と笑ったわ。。

彼は、そういうと、外国人の顔のマスクを破って、自分の顔を見せて、ニコッと笑って。皆、覚えてるか。俺は、守屋。カゲトだ。」って、大きな声で言ったの。

その時、私は、守屋君。っと思った。

私は、そう思って、守屋君の方を見ていると、守屋君は、ニコッと笑って、こっちを見たわ。けれど、どこか、怖かった。

私は、怖いと思っていると、どこからか、別の外国人がはいってきて、マスクを破った男を、「帰るぞ。シェルドン。」といって、どこかにつれていったわ。その時、その外国人のがは私の方を見て、少し、ウインクしたように見えたの。

私は、この時、この外国人の人が「せんろさん。」だとわかった。

だって、この外国人、メガネをかけているから、「レナード」なんですもの。シェルドンと、レナードはついたもの。お友達同士よね。シェルドンのドラマの事は、せんろさんが、いつも、言ってるから。知っていたの。

それに私の方を見て、ウインクするなんて・・・・。私はその時、少し、ポッとして顔が熱くなった。だって、せんろさんがいたなら、

海ちゃんと愛ちゃんとお話をして、ノーってなってる所とか見られたって、事でしょ。って思ったの。

その時。物まねには、いつも、付き合わないけど、ということは、「私は、ペニー。って言う事。?」って思って少し、笑っちゃったわ。

 

皆、「なんだあれ、何、怖い。」「カゲトは、何やってんだ。」っていってたけど。私には、よくわかったわ。

カゲト君が、せんろさんに、捕まえられて、ステージを降りるとき、

「せんろ。お前は、ずるいんだよ。せんろ。抗議する。」って、言ってたわ。

何かしら、いつものせんろさんに見えたけど。それにしても、変なところを見られちゃった。って、恥ずかしい気持ちでいっぱいだったの。もう、秋なのに。変に体が心の中が、熱かったわ。

帰ったら。お説教ですよ。せんろさんと思った。

 

nezuzyouzi.hatenablog.com

 

このお話は、↑↑のお話の続きです。

せんろと、カゲト。政治家稼業。 パラレルファクター

せんろと、カゲト。

 

奏山県で、政治といえば、ワコク清和党である。

この地は、古来より、精密機械や、刀工などで、栄えてきたという歴史があるため、産業を保護し、そして、この地域の産業を県外に発信してきたのもあって、

地域の人々から、熱く支持されていた。

なかでも、せんろ テツロウは、その熱い支持の中でも、ひと際人気があった。

それも、そのはずであるワコクでせんろといえば、あの有名な刀工の一族であると、すぐにわかるからだ。せんろ家というのは、本人が、意識しているのか、どうなのかは知らないが、とても、由緒のある家系なのだ。

由緒ある家系というと、少し違うかもしれないが、奏山には、守屋電機という電機メーカーがある。その一家もまた、このかなで山に住んでいる。

守屋電機は、センゼン期には、相手の兵器や、鳥人たちを探知するレーダーを開発していた。

最近は、テレビやDVDプレイヤーなどを開発している。

守屋電機の、ヤモリ印は、大変、有名なブランドで、このワコクのそこここ、どこそこ、あちらこちらで、見ることができる。

古来、ヤモリは、家を守ると言われている。

家を守るという事で、大変、縁起が良いので、守屋電機のヤモリ印は、ワコクのトップメーカーとなっている。

しかし、しかし、守屋電機の社長は、満足していない。これから、世界へ打って出ようとしているのだ。しかし、このお家、少し、問題がある様子。

この家の息子、藤村社長さんの息子さんと言う事であるが、この息子。

電機メーカーを継ぐ気はない様子である。売り上げも順調、事業も快調、しかし、しかしである。この息子、何が不満なのか、そんな稼業には、目もくれず、政界へと、飛び出した。

その息子の名は、守屋カゲト。齢は、 27歳。晴天の霹靂。目耳に水であった。

藤村社長は、「おい。カゲト。考え直せ。お前が放蕩してどうする。お前はな、俺の事業を、継げばいいのだ。」という。しかし、カゲトは「俺は、超えたい奴がいるんだ。あいつを倒しに行く。俺はね。父さん。倒しに行くのよ。」といった。

倒す。超える。はて、何の事だろうか。?

話は、今から、10年前 いや、もっと前。にさかのぼる。

ここは、奏山県立青空学園。せんろの通っている高校の隣町の隣町の高校である。

ええ、話に関係ないじゃないのよ。と思うだろうが、ご心配を、この学校には、清水 のぞみさんが通っていた。のぞみさんは、現在、せんろ テツロウの秘書を務めているが、この時は、まだ学生であった。正確には、とっても、かわいい。バレーボール少女であった。

そんなバレーボール少女は、学校でも、その可愛い顔。そのプロポーションで、男子生徒たちの憧れの的だった。

バレーボールをしているからか、彼女は体のプロポーションが良かった。

となれば、男たち。若い衆は、釘付けになってしまう。

のぞみさんは、青空学園のマドンナだったのである。

カゲトもまた、のぞみさんの事が好きだった。

好きすぎて、学園祭で、のぞみさんが、模擬店で、メイド喫茶をやったとき、

足しげく、「お百度参りだー。チェスト。」と、カゴシマ生まれではないのに、

お前は、西郷どんか。と、言わんばかりに元気に、言って。キチノスケさあは、

「のぞみどん。ホットケーキ。一つ。くれんか。」といった。

そういうと、のぞみさんは、少し、困った顔をして、

「はい。ご主人様。ホットケーキ。お一つですね。」と、可愛くいって、

奥に、オーダーを通していた。その時、カゲトは、そのかわいい声を聞きながら、

「ほんのこて、可愛い声じゃ。」と思っていた。

のぞみさんも、慣れていないのか、可愛い声を出すのに少し、恥ずかしがって、

ほっぺたを赤くしていた。それは、小さな可愛いリンゴのようで。

カゲトは、「嫁さんにしたかあ。」と思っていた。

あれ、この感じ。誰かに似ている。ような。はて。?誰だったか。?

その誰かは、このころ、ワコク清和党で、若手議員として、先輩議員にもまれながら汗を流していた。

政治家になるために、好きなもの真似も封印していたのだ。ゴマちゃん、頑張れー。負けないでねー。である。

そんな事は、どうでもよくて、この西郷どん。さっきから、鼻の下が伸びすぎである。

鼻血もでそうだ。一緒に、メイドののぞみさんと、遊んでいる。

もう天国である。西郷どんは、「もっと、ここに、おりたい。」と思っていた。

あれ、この感じ。誰かにそっくり。

しかし、その誰かさんは、夜も、若手議員で、集まって仲間たちと勉強をしていた。

黒い淵の眼鏡をかけて、大学ノートにいっぱい書いて勉強していた。

はたからみると、少し。痩せているが、筋肉も少し、ついているので、イケメン風である。

声も、少し、ひくいので、いい声で「なるほど。よくわかったよ。」と、言う。

これが、あのせんろだとは、だれも、おもうまい。

しかし、カゲト。いや、この西郷どん。そんな事は知らずに、鼻の下がのびのびである。

のぞみさんも、慣れていないのか。恥ずかしそうである。

カゲトは、「めっちゃ、楽しい。」と思った。

この時間が、もっと、続けば、いいのにと思った。

しかし、幸せな時間は、あっという間に、過ぎてしまった。

ある冬の日。それは、起こった。カンサイのある県を地震が襲ったのだ。

のぞみは、その日。バレーボールの練習が終わり、家で休みながら、地震のニュースを見ていた。のぞみは、そのニュースが伝えた現地の映像、被害を見て、言葉を失った。

たくさんの瓦礫に火災、けが人。避難所で、暖をとる人たち。

それを見て、のぞみは、言葉を失った。

その地震のニュースを見て、「私は、何をやっているの。?この人たちのために、何かしてあげたいわ。何かしないといけないわ。」と思っていた。

そう思うと、この間まで、メイド喫茶をやっていた自分が申し訳なくなった。

そう思ったのぞみさんは、いても、たっても、いられなくなった。

そんな気持ちで、もんもんとしていると、テレビは、「ワコク清和党有志隊 被災地へ。」と、伝えた。

テレビに、被災地で、救援物資を運んだり、たきだしを配ったりしている人がいた。

その人は、とっても、カッコいい人だった。少し、イケメン。いや。見方によっては、本当にかっこいい顔だった。その人は、インタビューに「僕は、僕にできることをやるだけです。私自身。まだ、若輩者です。しかし、仲間と、高め合い。そして、我がワコクのために、手と手をつないで、つなぎ合って、頑張って行きたいと思います。」と、低く優しい声で、答えた。

それを見て、のぞみさんは、カッコいいと思った。テレビの向こうの人の事をかっこいいと思った。これが、あのせんろだとは、だあれも、おもうまい。

ところ変わって、とある公園。カゲトはのぞみさんに、「俺とつきあわねえ。?」と、告白をした。とても、軽い感じで。まあ、年相応か。

しかし、のぞみさんは、カゲトの告白など聞かなかった。

ごめんなさい。と、断った。

その時、カゲトは「俺、お金持ちだぜ。好きなもの買ってあげるぜ。」と、カッコよくいった。しかし、そんな事、のぞみには、きかなかった。

そして、こういった。「守屋君。ごめんなさい。今、あなたとは付き合えないわ。」

「私、今、政治の勉強をしているの。だから、遊んだりできないわ。」と、言った。

その時、カゲトは、えーっと思った。ガチョーンと思った。

勢いあまって、オオサンショウウオの身体測定をしたくなった。

なんじゃ、そりゃ。

カゲトは「そうか。残念だ。」と、言って、家に帰った。

そして、部屋で、静かに泣いた。

その後だろうか。のぞみさんは、それまでやっていた、バレーボール部を辞めた。

監督からも、「いいのか。清水。あと一歩で、ワコクの女子代表だぞ。」と言われたが、ビシッと、スパイクを決めるように、のぞみさんは、スパッとバレーボール部を辞めた。

時、同じくして、カゲトもまた、物まねを辞めた。

あんなに好きだったのに。「おいは、モウ。もう二度と、やりもはん。」と、スパッとやめた、

この時、続けていれば、せんろと、同格、いや、もっと、実力が伸びたと思うが、カゲトはスパッとやめた。

しかし、このなかにあって、あの男は違った。

ゴマちゃんは、物まねを再開した。

縁は不思議なもので、やめるものもあれば、ふたたび、やるもの。始める者もいる。

それから、何年かたって、カゲトは、不思議なもので、野党、ワコク紅鷹党から、

出馬し、見事当選した。なぜカゲトは、紅鷹党を選んだかと言うと、せんろから勢力を奪える。せんろを倒せる。と思ったからである。

なぜ、そんなに、せんろ。せんろというのかというと、カゲトは、のぞみさんを奪いたかった。いや、取り返したかったのだ。俺のマドンナを返せ。いつか、お前を倒してのぞみさんを俺の秘書にしてやる、よう。まっとれ。」その気持ちで、いっぱいだった。

紅色の鷹の目が、せんろをみていた。そして、そのくちばしをせんろに突き立てたくてうずうずしていた。

そんな事も、知らず、せんろ。いや、ゴマちゃんは、本を開いたままにして、コテンと、寝ていた。

勉強しすぎで、疲れて寝てしまったのだろう。

のぞみさんは、「おやすみなさい。せんろさん。」といって、毛布を掛けた。

その毛布は、ふわふわして、とても、良い毛布だった。

 せんろの事務所の部屋の明かりの、柔らかな光が二人を、照らしていた。

 

 

 

 

 

巨人 岡本大勝利。巨人頑張ってください。

巨人 岡本大勝利
      
ジャイアンツ戦を見ていた。
ジャイアンツが勝ちました。

ジャイアンツの岡本選手がホームランを二回打って、
ジャイアンツ最年少の100打点を達成しました。
うれしいです。高橋監督頑張ってください。
クライマックスシリーズ、頑張るぞ。^^
     
今日も、初回に一点取られたり、勝っていたのに      
同点に追いつかれて、しまったりと、大変でした。      
見ていて、負けると思っていました。      
けれども、勝つ事ができてよかったです。
次は、クライマックスシリーズです。
負けないぞ。
岡本選手、かっこよかったです。      
   

涼しい顔、優しい声。秋を感じるとき。 パラレルファクター。

最近、秋を感じることが増えた。

鈴虫が、リーンリーンと鳴いている。

私は、銀と話すことが多い。

議員は、私に「のぞみさん。もうすっかり秋ですね、秋は、

キノコが、美味しいですね。寒くなってきたから、お鍋も、美味しいですよ。奏山は、とても寒いですから。おいしいお鍋に、お酒も、少々、あつかんなんていいですね。」といった。

私は、この時、せんろ議員がお酒を飲むんだ。と思って、ふふっと笑った。なぜならば、議員はいつも、「ゴマちゃんがねぇ。-

あのね。ー。ゴマちゃんは、アイスが好きなんですね。ゴマちゃんは、ゴマフアザラシの赤ちゃんでー。」なんていうから、

「この人は、お酒顔飲めるの。ジュースじゃないの。?」と、笑った。

わらったけれど、笑ったとき、ああ、この人は、あのせんろ議員なんだな。と思った。そう思うと、心が寂しくなる。

なんなんだろう。?この気持ちって。

私は、バレーボールをしていた。高校生の時に、結構、良いところまで、いったのよね。自分で言うのもなんだけど。

楽しかったな。今の時期は、高校生のころは、文化祭をしたっけ。

女の子たちと一緒に、メイド喫茶をしたりしたわ。

メイドさんなんて、柄じゃないって、思ってたけど。

友達と、一緒に、「おかえりなさいませー。」って、やるのが、楽しかったなあ。ホットケーキを焼いたりして。ホットケーキを焼いていると、甘いにおいがして、私は、ホットケーキを焼きながら、

幸せの匂いって、こんななのね。って、思ってた。

せんろ議員は、高校生の頃、何をしていたんだろう。

変なコスプレして、「僕、ゴマちゃん。アイス、頂戴。」とか、やってたのかしら。私は、そんなことを考えていた。

けれど、議員は、ふざけるのが好きだから、皆がコスプレとか、仮装をしているなかで。涼しい顔して、制服をビシッと着て、

「コスプレ。?はて、私は、そんなことはしませんよ。私は、しっかりとするのが好きなので。私に無礼講は、ありません。」なんて、どこの誰が、そんなこといってるの。って、言う風なことを言って、

「残念だ。これは、私の趣味ではないよ。」と、すました顔でいうのね。

なんて、思った。

声も、そういうときだけ、かっこよくなっちゃって。いつもは、ゴマちゃん。ゴマちゃん。なのに。

そして、メイドさんの格好をしている私は、何だか恥ずかしくなって。顔を真っ赤にしたりして。ホワイ。今日は、オマツリよ。あなたも、一緒に楽しみましょう、なんて、思ってるんだわ。

そんなことを考えると、体が熱くなった。

ああ。熱い。熱いというと、涼しい所に行きたくなった。

そんな私は、外に出た。今日は、オフの日。

貴重なこの時間に。何を考えているの。?私は。

町の秋の風が私の頬を冷ました。

せんろ議員は、オフの日。何をしているのから。

この間、せんろ議員の例の別荘に行ったときは、「もう。なんで、きたのよ。もう。」って、言ってた。

もう、なんなのかしら。せんろさん。

この間、私に、車の中で移動中に「あの、のぞみさん。私の例の別荘の名前なんですがね。ゴマちゃんハウスという名前にしようと思います。」と、満面の笑みで、そんなこと、言うもんですから、私、びっくりして、これは、注意しないと、いけないと思って、「せんろさん。しっかり。」と、注意した。

 

そしたら、せんろさん。子供みたいに、「えー。いいじゃないのさ。」って、口をとがらせて、言ったけど、怖くなったのか、「ごめんなさい。」といって、次の会議へ、行ったわ。

せんろさん。私の前なら、いくらでも、ゴマちゃん。ゴマちゃん。いってても、いいけど、もし、後輩議員との勉強会や大臣と、話すとき、どうするのかしら。その時も、せんろさんは、ゴマちゃんで、いくのかしら。まあ、その時は、「はて、ゴマちゃん。知らないなあ。」と、とぼけるのかしら、?でも、私と二人っきりになったら。

「ええ。ゴマちゃん。知らないの。可愛いんだあ。」と言って、後輩議員や、大臣たちには、見せない顔を見せるんだろうな。

顔というと、私が見たいのは、そんな顔じゃないの。私は、ゴマちゃんじゃなくて、せんろ テツロウの顔がみたいのよ。なんて、思って私も、私で、怒っちゃうんだろうな。また。

本当は、私も「そうですね、ゴマフアザラシ。可愛いですね。」っていいたいの。だけど、せんろさん。そんなこといったら。

「よし。今日から、公務は、全部。特殊カーボン製のゴマちゃんウェアにしよう。」って、毎日。着てくると思う。

そうなったら。・・・・。私、めまいがしてきた。

そんなこと、思っていたら、ちょっとフラッと、めまいがしちゃった。私は、その時、わあ。と思った。

目の前がふわあ。って、少し、グラグラしちゃった。

その時、私は、どうしようって思っちゃった。

けれど、気持ちが悪くて私は、地面に倒れる事しかできなかった。

ああ。どうしよう、明日は、お仕事なのに。私、駄目ね。

そう思ったとき、私の体を支えてくれた人がいた。

倒れないように、優しく。丁寧に。

そして、こういった。とても、優しい声で、

「大丈夫ですか。のぞみさん。」と、言った。

その声は、とても優しくて、私は、思わず、小さい声で、「せんろさん。」と、いってしまった。

せんろ議員の力は、とても、強い力だった。

人を支えるのって、大変なのに、私の事は、心配しないでください。」って、涼しい顔で言って、私を支えていたわ。

その時の顔は、さっきの私の想像の中の顔と同じだった。

とっても、かっこいい。けど、どこか、冷静な良い顔だった。

私は、せんろ議員にその時、今日は、せんろ議員もオフなんですね。といった。声は、いつも、より弱弱しかったけど。聞いてみたの。

そしたら、せんろ議員は、「そうです、今日は、私もお休みです。」と、かっこよく答えてくれた。

その時、私は、ちょっと、かっこいいと思ってしまった。

そんな彼が、私を心配そうに見ていた。

その時、私たちを秋の風が包んだ。

とても、柔らかで、気持ちがよかった。

 

 

 

ものまね。 政治家稼業。パラレルファクター。

ものまね。 政治家稼業

 

せんろは、秋も深まる今日、この日。

久しぶりに小さいころ、過ごした奏山の町を訪れた。

少し、寂れてしまってはいるが、当時の面影が残っていた。

せんろは、友達の多い方ではなかったが、小さい頃は、地域の少年野球チームに所属した。名前は、ミッドナイツである。真夜中の奏山である。

真夜中の子供たちである。なんだか、少年野球のチームの名前と言うよりは、大人のお店の名前、お酒の名前である。けれど、こういう名前だった。

お酒の話も、なにも、まだ知らなかったテツロウ少年は、ミッドナイツという響きが好きだった。この野球チームをやっているのは、商店街のバーのおじさんだった。

だから、この名前なのだ。せんろは、外野であった、外野はぼーっとできるから、外野が良かった。そして、広場の空をぼーっと眺めるのが好きだった。

せんろには、仲がいい、車田くんという子がいた。投手だった。

車田君は、豪快で、野球が好きだった。好きな選手は、ジャイアンツの細田選手だ。

かれも、また大柄で、細田と言うには。この細いという言葉がもったいないほどであった。

細田なのに、大きい。あのジャイアント馬場選手と同じくらいあった。

馬場選手は、のちに、ジャイアント馬場と言う名前で、プロレス界でデビューするのだが、それはまた別の話だ。

せんろは、おなかがすいたので、商店街の定食屋に入った。

せんろは、まだ、ここあったんですね。おぼろげに覚えています。と呟いた。

それも、そのはず、せんろは、今、31歳、もう、15年以上前の話である。

政界に進出してからは、仕事が忙しくて、なかなか来られなかった。

ガラガラっとあけると、中にいた。親父さんが、「いらっしゃい。」と、面倒くさそうに言った。

それを聞いて、「おや。」と、思ったが、このアットホームな感じが、個人店の良さであった。せんろは、席に着くと、「かけうどん、一つ。」といった。

せんろがそういうと、親父は、ヘイ。といって、面倒くさそうにかけうどんね。楽で、いいわねえ。と、言って作り出した。

かけうどんを作っている親父にせんろは、「あの。親父さん。せんろテツロウって、このあたりに、昔、住んでましたよね。」と聞いた。

親父さんは、「ああ。」と、めんどうくさそうにいうと、せんろ テツロウ。・・・・。

はて。と考え込んだ。そして、ああ、車田の子分か。といって笑った。

そして、そのせんろが、どうしったてえの。なんか、悪い事したわけ。お兄さん。

その、新聞屋さん。ああ、今は、横文字で、なんてったかなあ。ジャーナリスト。

といった。

親父がそういうと、ああ、いや。そういうわけじゃなくて。

と、少し、笑って、せんろは、「その、私。せんろ テツロウ。本人なんです。

自分でいうのもなんですが、久しぶりに、こっちへ来て、懐かしくなって、この店に来たんです。親父さん。覚えてます。僕の事。と笑った。

せんろが、そういうと、親父は、「はてなあ。」と、言って少し考えた。

その時、せんろは、「ええ。なんで覚えていないのよ。」

「キュー。」と、いって、心の中で、困った顔したゴマちゃんのまねをした。

けれども、そうだよな。と思った。あんまり、こっちへいないし、隣町へ、私立中学へあがるのを機に、ひっこしたもんなあ。と思った。

それに、そのころは、引っ込みじあんで、車田君の後ろにかくれていったけな。

と、ゴマちゃんは、思っていた。あれ、せんろは、思っていた。

せんろは、親父が、車田君と言うと、懐かしい気持ちになった。

心の中が、ホッと、温かくなった。

せんろは、車田君。どうしてますか。?と聞いてみた。

すると、ああ、車田。ああ、車田なら、今来るよ。もう、六時まわったろ。

ここに、飲みに来るよ。電装。やってんだ。あの、自動車の配線をつくってるんだよ。

一生懸命、詰めて作ってるみたいだぜ。と、いった。

親父がそういうと、せんろは、小さなころの事を思い出していた。

ひっこみじあんだったせんろ。そんな彼は、度胸試しに、小学校の先生の物まねを車田君の前でやってみた。「おい。車田。そこに座りたまえ。そこに居たまえ。大将。」と笑わせた。もちろん先生は、真面目なので、そんな親父ギャグは、言わない。

これは、せんろの渾身のギャグである。このころのせんろは、気弱で、ギャグをいうなんて、めっそうないという、風だったが、車田君が「おい。テツロウ。やってみろ。何、度胸試しだよ。やってみろっての。」と、いった。せんろは、恥ずかしかった。

けれども、お友だちの前、親友の前だったら、いいや。と思って、愚にもつかない。

「おい。車田。そこに座りたまえ。そこに居たまえ。大将。」という、ギャグを、先生の物まねをしていった。

せんろが、そういうと、車田は、「なんだそれ。」といって、噴き出して笑っていた。

そして、せんろに、「でもさ。せんろ。大将って、言われて、ちょっと気分がいいよ。と笑った。車田がそういうと、せんろは、そう。ありがとう。といった。

せんろが、そういうと。車田は「せんろ。お前、物まねの才能あるな。」と、いって笑った。

それからというもの。せんろは、物まねの練習を来る日も来る日もした。

レパートリーは、どんどんと、増えていった。

このころの物まねが、一番、クリアだったなあ。悪ふざけじゃないもの。と、振り返った。

初心、忘れずべからず。思い出してあのころの輝くまなざしを。そんな事は、いうのは、簡単だが、なかなか実際にやるのは、たいへんな事だな。そう思うと、せんろは、不思議な気持ちになった。

初心。忘れていないかな。物まね芸人として。メイクアップアーティストとして、一匹のゴマちゃん?として・・・。いやはや。

そんな事、どうでも、いいか。私は、政治家だ。議員だ。議員としての初心。

忘れないで、いるか。と思った。

そんな感慨にふけっていると、戸が、ガラガラっとあいた、

戸が開くと、親父は、いらっしゃいと、また面倒くさそうにいった。

その客は、親父がそういうと、せんろ議員の隣に座って、「あつかん。一つ。」といった。

そして、せんろに、「隣。いいかな。」と、言った。

話しかけられるとせんろは、「いいですよ。」といった。

その時、せんろは、その顔を見た。ひげが生えて、所々無精ひげみたいになっていて、ゴマを吹いたようになっていて、それこそ、ゴマちゃんという感じだったが、眼鏡をしていて、ハリーポッターダンブルドア先生に似た聡明な目と、眼鏡をしていたので、よくわかった。その時、せんろは、ああ。車田君。と思った。

せんろがそういうと、「ああ。せんろか。声で分った。」といった。

 

車田君の服は、電装作業用の青い作業着だった。

ハリーポッターダンブルドア先生は、魔法のローブを着ているけれど、そこだけは違った。その聡明な目を、眼鏡を見ると、懐かしくなった。

これは、ある大魔法つかいが、イギリスのとある魔法学校の校長になる前の話。ジャイアント馬場が、プロレス界に行く前の話。あるメイクアップアーティストがメイクに目覚めるまえのお話。一匹のゴマフアザラシが、まだ、生まれる前の話である。

これは、そんな彼ら、彼女らがいない、おおらかな柔らかく毛布のように安心する時代の話である。

今日は、そんな話で盛り上がった。かけうどんを食べるだけだったのに。

お酒も少々、飲んだ。定食屋なのに。お酒が出れば、あっという間に赤ちょうちんである。時間がゆったりと、流れていた。

お久しぶりです。ダンブルドア。今日は、作業着なんですね。そう、思った。