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物売り侍in Nagoya イラストリアス 麒麟が来る。

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あけましておめでとうございます。皆さん。聞いてくれよ。この間、映画の話になったんだよ。先輩とさ。えっ。誰かって、知ってるだろ。バイトのだよ。なんでも、映画をよく見てんだと。怖いのからコメディまでな。なんでもござれだ。先輩は映画はいいよね。どんな結末でも最後は必ずハッピーエンドになれるから。でも、現実は違うわ。現実にはいろいろな味があるから。」と苦しそうに笑っていた。でも、その顔だからそれをもっているから丁寧に仕事をしているんだな。と俺は思った。だから、俺は健気だがどこか苦い先輩が好きだった。好感がもてた。おしとやかなタイプではなく、野を駆けずり回る事を厭わず、行くんだ少年。と行く。男勝りではなくジェンダーフリー。ある程度、芝居臭さが出てしまうものだが、男・女ではなくて男女平等社会、ジェンダーフリーの香りを漂わせている先輩。俺はコンビニで働いている。自分のコンビニを手前みそのように言うようだが、先輩がこの洛中の食べ物、弁当、総菜パン、サンドイッチ、アイスクリーム、漫画雑誌、宅急便の受け取り、先輩がいるからこの洛中は俺の街はまわっとりゃあすと思う。俺もそこで働いている。だが、先輩ほどではない。俺が「いやぁ。女性なのに半端ないすね。ホント。先輩」というと「あのね。君さ。少年くん。言葉遣いがあるだろう。この間だってそうじゃないか。ホラー映画の話してるのに君は頓珍漢なことを。いいか。少年君。言葉遣いやキーボードのタイピングや文字の事を軽んじることはふとした時にお客様の前にでるんだ。君もこの店の一員なんだから、意識を持たないと。」と言われた。その時、俺は「まったくよ。と思った。女は女らしくしてろっての。」と思った最近も慣れてきた。男も女もねえんだな。女を勝手に特別な存在、Hな存在として見ていたがこういう世界もあるんだな。と思えるようになった。だから、俺はもう、取り付かれねえ。コツをつかんだからな。そう思うと気が楽になった。俺は正月休みも暇な時間もねえ。だが俺の周りにはたくさんの人がいる。そう思うとこの世界も悪くねえじゃねえか。と思えるようになった。まぁ、ほのこがいるから悪いなんて子田あねえ。もともと、けどよ。女が多いと「なんだ。お前。」と思うわけだ。だが、そんな先輩が世の中回してる。と思うとそんな世界や世間や考え方があるってのがわかるともっと、いいじゃねえか。と思う。世の中わからねえもんだと思う。だから、余計に武門の奴らに腹がたった。なんでも、仏法とぶつかって、そこの侍大将が熱病だとよ。この時期に戦なんかするから、そんなことになんだよ。俺みたいに声真似聞いて生きてりゃ見える世界も違ってくるよな。」と正月に大見得を切った。だけど、その隣で先輩は震えていた。口では気丈にふるまってはいるが、「大丈夫だ。少年君。私は強いからな。何年もここで働いているし、何よりもコンビニの店員だ。ここは誰でもウェルカムだよ。たとえ通りすがりの人でも。」と俺を諭すように言った。その時、俺はこういう時は頼ってもいいのに。と思った。先輩が震えているのがわかったから。その時、俺は思った。何が仏罰てき面だ。何が武門だ。何が魔法使いだ。と思った。震えている人をたとえボーイッシュだといえど助けられないとは救えないとは何だ。と思った。そう思っていると店の自動ドアが開いた。新しいお客様が入ってきた。元々、客は、いや、お客様はいた。だから、俺は「いらっしゃいませ。」と大きな声で言った。その時、先輩の震えが止まった。俺はさっと、その手を握った。軽く。「大丈夫っすよ。」と握った。温かかった。でも、その手の暖かさ。その眼鏡の赤いフレームが蛍光灯に照らされてきれいに光っているのも、先輩の目の色が俺と違って薄いグレーなのも世間はそんなのお構いなしだった。お客様がレジに来た。俺は先輩の手からさっと手を離した。握った手をほどいた。まだ、温かかった。店長がいらっしゃいませ。と都会人風にいった。俺が何語だよと思っている方言からさっと、切り替えて。モードを切り替えるようにでも、でも、世の中はそんなことお構いなしだった。もしかすると構う。どうこうじゃねえかもしれない。今日もどこかで軍馬が走り、刀が振り回されている。俺はそいつらの事を考えると腹が立って仕方なかった。でも、何かすりゃ腹が減るのも事実だ。そう思うと自然と自覚が出てきた。俺は、この店の、このコンビニの一員だと思った。まあ、世の中俺の決意なんか知らねえだろうが。そう思った。

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