今日のかなでやまは、少し、暖かい。
ワコクのホッカイ地方にあるこのかなでやまにあっても、この季節は、ワコクの他地域と同じように、少し、暖かくなってくる。気温には、地域差があるかもしれないが、かなで山においては、そうであった。
会社員の町田ヤスオは、とても、いいスーツを着て、ルンルンと、楽しそうに、かなで山プリンスホテルへと、急いでいた。
かなで山県は、ワコク中では、ホテルが多かった。
最近、何かと、ニュースなどでよく聞く、観光立国政策の一環で、ここ、二、三年の間に、ホテルが三軒だったのだ。
かなでやま国際ホテルと、かなでやまプリンスホテルと、海外資本のかなで山アメリカンである。
かなで山は、自然が素晴らしい。
風がそよそよとして、これからの季節は、とても、過ごしやすい。街に出ると、音楽が聞こえる。人々は、とても、優しい。
そんなかなでやまは、ワコク中でも、住みたい県ベストファイブに入るほどである。
どうでも、いい情報だが、最近、何かと、元気なワコク清和党のせんろ テツロウ議員は、子供時代、2年だけ、ここに住んでいたそうで、かなで山県のラーメン、かなで山ラーメンが好きである。
そんな、かなで山にルンルン気分の男が一人、
この男、普段は、あまり、気持ちを表に出さない。本当は、出ているのだが、本人は、そう思っている。そんなかれが、嬉しそうにしているということは、何か、嬉しいことでも、あるのだろうか。なんだろうか?
今日は、彼の好きなピアニスト乃木 アスミさんとお食事を食べる日である。
なぜ、いきなり、こんなことになったのかというと、彼には、山本 シンイチという悪友がいるのだ。悪友というのは、言い過ぎかも、しれないが、彼は、悪友である。
なぜならば、町田ヤスオに、「今度、僕の料理の発表会があるんやけどさ。これ、ちょうど、二人分やさけ。アスミちゃんと、来てね。」と、言ったからだ。
最初は、町田ヤスオは恥ずかしい、恥ずかしいと嫌がっていたが、山本くんに、「なに、行ってんの。男やろ。いいとか、見せてこいよ。」と、言って、町田ヤスオをうまく乗せた。
こう言われてしまうと、「ほんなら、行ってみようかな?」と、行く気になってしまう。町田ヤスオ。なんと、押しに弱いのか。
町田ヤスオは、親しい友達と話すと、方言が少し、混じる。アスミちゃんの前だと、そんなことないのに。不思議な男である。
そんな男は、いい服を着て、ルンルン、ランランと、かなで山プリンスホテルを目指す。
ここに、とても、美しい女性がいる。
乃木 アスミさんである。
彼女は、色白で、とても美しい。彼女は、世界的にも、この県出身の有名なピアニストでワコク中のコンサートホールや、病院や幼稚園、小学校などで、曲を弾いている。
彼女のピアニストの音色は、とても、優しく、聞いている人の心を優しい気持ちにさせる。
彼女は、真っ赤な、ドレスを着て、ホテルのロビーで待っている。顔は、とても、美しく、可愛らしい。いつぞやの頃より、少し、大人になった印象があった。
町田ヤスオは、かなで山プリンスホテルのロビーに入った。
ロビーは、たくさんの人でごった返していた。アメリカ人やら、インド人、イギリス人、南アフリカ人やらでごった返していた。中には、あの、高見山関の姿も、あった。
高見山関は、ワコク大相撲始まって以来の外国人力士であった。
彼は、アメリカは、ハワイの生まれであって、
ワコク、国際化の象徴と言われていた。
町田ヤスオは、高見山関を見かけると、高見山関だ。と思ったが、すぐに、大事なことを、思い出して、ある女性を探した。
町田ヤスオは、その女性を探した。
色白で、とても、可愛らしい彼女を探した。
町田ヤスオは、彼女を見つけた。
彼女は、大勢の外国人の中で、小さくならずに、ワコク美人ここにあり。というふうに、しとやかに待っていた。
彼女の方も、彼を見つけた。
彼女は、彼を見つけると、ふふっと、いたずらっぽく、笑って、「町田くん。待ってました。
町田くん、今日、楽しい食事会にしようね。。」と、笑った。
それを見て、町田ヤスオは、可愛いと思った。
そう思いながら、町田ヤスオは、大勢の外国人の中にあっても、小さくならない彼女に、感心していた。
そんな、彼と、彼女を見て、高見山関は、
「あの子は、羨ましいなあ。俺も、あんな、嫁さんが欲しいよ。俺、早く、親方になろう。」っと、と、思っていた。