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貫太郎父さんの昔話。パラレルファクター。

 

今日は、とても、よく、石が削れた。

ツルツルして、滑らかな石を作ることができた。

貫太郎の作業は、朝早くから、夕方6時までと決まっている。それ以上は、削らない。

それは、自分の父親、貫太郎の父ちゃんの代から、かわっていなかった。朝、6時から仕事してんだから、夕方、6時に終わるのでいいだろう。六時になれば、ショウヘイも、帰ってくるだろうし、夕飯にゃ、ちょうどいいだろう。というのが、貫太郎の思いだった。

夕飯は、貫太郎に、とって、大事なことであった。朝飯も、昼飯も貫太郎にとっては、大事なことであったのだ。

貫太郎は、食事を、きちんと、三食とる。腹が減っては、戦は、できぬ。物を食べるということは、力をつけるということ。

これは、母、きんによるところが大きい。

きんは、食事の時間を大切にしていた。

きんは、若い頃、まだ、ちいさかった、貫太郎に、

「いいかい?貫太郎。飯ってのはね。だいじなの、美味しいものをみんなで食べるってのは、体もにも、心にも、いいんだからね。いいかい?貫太郎、これだけは、覚えておくんだよ。」といいきかせた。

貫太郎は、小さい頃は、とても、可愛らしい子供であった。それを聞いて、「はい。お母ちゃん。わかった。俺、ご飯、しっかり食べる。」と言った。

貫太郎が、そういうと、「わかったかい。?ああ、それから、好き嫌いも、しちぁいけないよ。お母ちゃんとの約束だよ。」と、言った。

それにも、貫太郎は、「うん、俺、好き嫌いしない。俺、もりもりご飯食べて、お母ちゃんを助ける。石屋も、ついで、お母ちゃんに、楽させるんだ。」と、可愛らしく、大きな声で、答えた。

貫太郎が、そういうと、きんは、「そうかい。そうかい。お父ちゃんにも、言って、置かなきゃね。」 と言って、笑った。

貫太郎の家は、江戸から続く、石屋である。

その石屋の石は、とても、ツヤツヤしていて、とても、綺麗な石だと、評判であった。

特に、貫太郎の父のつくる、石は、とても良い石だと、評判で、ドレスタニアという国にも、輸出されているのだ。

貫太郎は、それが、誇らしく。俺も、いつかは、お父ちゃんみたいになる。それから、もりもり、ご飯を食べて、大きくなって、誰よりも、強い男になる。きは、優しくて、力持ちのこの国、一番の職人になる。と、心に誓った、

時は、たち、貫太郎も、縁が、あり、里子と結婚し、しずえが生まれ、シュウヘイも、生まれた。父は、貫太郎が、職人になりたての頃に死んでしまったが、石屋は、今日も、大忙しである。

きんは、あれから、時が、たち、シワが増え、おばあちゃんになってしまったが、今も、元気である。

貫太郎は、そんなことをシュウヘイに言って聞かせた。

俺はな。小さい自分から、目標を持って生きてきたつもりだ。お前みたいに、ふらふらしてないんだ。わかったら、ちっとは、勉強しろ。」と、シュウヘイに、注意をした。

シュウヘイは、貫太郎がそういうと、なに。言ってんだよ。父さんとは、時代が、違うんだよ。」と言った。

シュウヘイが、そういうと、貫太郎は、ナニイ、もう一度、言ってみろ。と言って、シュウヘイを吹っ飛ばした。シュウヘイは、あれーと言わんばかりに、吹っ飛ばされてしまった。

シュウヘイを吹っ飛ばすと、いいか。よく考えろ。と言って、事務所の方へ、言った。

シュウヘイは、吹っ飛ばされて、天井を見ていた。天井には、部屋の電気が、こうこうとついていた。

シュウヘイは、それを見て、「チクショウ。」とつぶやいた。

それを部屋の壁にはってあるキスビットのアイドル、タオナンが、笑って見ていた。

床に寝そべっていると、キンのわらいごえがきこえる。今、テレビで、クレイジーキャッツでも、見て、笑っているんだろう。シュウヘイは、そう思った。シュウヘイは、そう思いながら、タオにゃんのポスターに目をやって、

「なあ、タオにゃん、俺さ。どうしたらいいと思う。?俺、どうしよかっな。」と、つぶやいた。

その時のシュウヘイの声は、とっても、いい声だった。その時の顔も、ハンサムで、良かった。

が、しかし、この男。それに、気づいていない。今は、ただ、タオにゃんを見ることしか、できない。そんな彼をタオにゃんは、優しく。頑張って、シュウヘイさん、あなたなら、できるわ。というでもなく。ファイトよ。というでもなく、ただ、笑って見ていた。

部屋の下の居間では、きんが、まだ、笑っている。

貫太郎は、仕事場で、石を削っている。丁寧に。しっかりと、削っている。

シュウヘイは、そんな時、タオにゃんを見た。そのタオにゃんは、かわいかった。