私が、中学生の時、お父さんと一緒に電車に乗ってかなで山町の家からかなで山市に住んでいる有名なピアノの先生の家に行きました。
その家は、私の家より大きな家で大きなお庭がありました。
お父さんが「ごめんください。乃木です。」といって、チャイムを鳴らすと家の名から「はーい、ただいま。」という声がしました。
私がお父さんと玄関で、家の家主の人をまっていると、青い目をした背の高い先生が「お待ちしていました。乃木さん。」
といって、どうぞ、お入りくださいと言って、私とお父さんを中に入れてくださったのでした。お父さんがその人の声を聴いて、「乃木です。どうも。お邪魔致します。」というので、「私は、「乃木アスミです。お邪魔します」と元気な声で言いって
靴をそろえて、中に入りました。その日は、お父さんも私も余所行きの服を着て、お父さんは紺色のスーツと赤のネクタイと革靴、私は、赤いリボンと、私の好きな水色に白の水玉の服を着ていました。
私たちを中に入れると、その青い目をして、背の高い人は、お父さんと私に、お茶を入れてくれました。
その人は慣れた手つきで、急須でお茶を入れていました。そのお茶は、薄い緑色をして、黒い急須の注ぎ口から湯飲み茶わんの中に入っていました。
私は、その人に「お茶を入れてくださってありがとうございます。」とその人の顔を見て言いました。私はその人の顔を見たとき、青い目をして肌も白いので、なんだか、お人形さんみたいね。と思って
ふふっと笑いました。私が笑うと、その人は、君が、アスミちゃんかい?」と優しく言いました。そして、私の目を見て、こんにちはとあいさつして、
僕の名前は、「ジェームズ・ウィルソン。アスミちゃん。よろしくね。」と言いました。
その時のジェームズ先生はニコッと優しく笑っていました。私はニコッと笑っているジェームズさんを見て、笑顔が可愛い人だなと思っていました。
私が、そう思って、ジェームズさんの顔を見ているとお父さんが「アスミちゃん。この人はね。ジェームズ・ウィルソンさんと言って今度から、アスミちゃんのピアノのレッスンを指導してくださるそうだよ。」と私にその人を紹介してくださったのでした。
私はお父さんのお話を聞きながら、「新しいピアノの先生だと嬉しい気持ちでいっぱいでした。
そして、嬉しくなって元気な声で、「ジェームズ先生、よろしくお願いします。私の名前は、乃木 アスミです。」と言いました。
私がそういうとジェームズ先生は「今日から、一緒に頑張ろう、アスミちゃん僕は、アメリカから来たんだよ。アメリカってどこか知っている?」と言いました。
私は、ジェームズ先生のその「アメリカ。」という言葉を聞いたとき、この前の学校の授業で聞いた事があるなと思って「聞いた事があります。海の向こうの大きな国です」と言いました。私がそういうと、お父さんはにこっと笑って「アスミちゃん、よく知っているね。」と言いました。
私は、その時、お父さんに褒められてうれしくなりました。
そうしたら、ジェームズ先生は、「そうだよ。アメリカは、海の向こうにあるんだ。僕は、海の向こうから、来たんだよ。いいところだよ。アメリカは。 アスミちゃん今日から一緒に頑張ろうね。」と言いました。
この日から、私とジェームズ先生のピアノのレッスンが始まったのでした。
私に「これから一緒に頑張ろうね。」っていっている時のジェームズ先生の目はとても優しい目でした。私は、そんなジェームズ先生の優しい青い目を見て、これから、始まる海の向こうから、やってきた先生とのレッスンが楽しみだなワクワクするね。って思いました。
その時、湯飲み茶わんに入ったお茶はそんなジェームズ先生の優しい目を映して、
湯飲み茶わんの中にちょこんと入っているのでした。