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私の心の中の人 

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私は、今、かなで市のピアノコンクールに出場しています。

いつもは、小さなホールで、行われるコンクールで演奏しているのだけれど、今日のコンクールで、演奏するホールはいつもより、大きいので、とても、緊張します。

私は、緊張したときは、頭の中に、楽しいことを思い浮かべます。

私は、緊張をときほぐすため、楽しいことを思い浮かべました。

それは、まだ、私が小さな町の音楽教室にいたころの、町田くんとの思い出でした。

私と初めて会ったとき、町田くん、今より、怖かったよね。その日も「私がわからない所があるなら、教えてあげるよ。一緒に練習って言ったときも、「うるさいな。僕は、もう、この音楽教室にはこないの。」って言って怒ってたよね。それでも、私が、一緒に練習しようよって、しつこく、いっぱい言ったら、町田くん、根負けして、「少しだけだからね。」って言って、一緒に私と練習してくれたよね。その時の町田くん、少し、変だったよね。だって、「少しだけだぞ。」って、言ってたのに、私とずっと練習してたよね。その日、私も町田君もたくさん、ピアノの練習したよね。ずっと、やってるもんだから、音楽教室の先生が、「町田くん、アスミちゃん、何時だと思ってるのっ。」って怒ってたよね。音楽教室の先生にそういわれて、私と町田君が時計見たとき、夜の九時半だったよね。その時私たち、ピアノやってて、時間を忘れちゃった、みたいねって、私が笑ったら、町田君も笑ってたよね。

この時の町田君も変だった、だって、その前まで、同じところで、何回も間違えて、「僕にはできないよってー。」泣いてたのに。どうしてかな。あ、そうか、町田くん、あの時、同じ曲を何回も練習して、ちゃんと、出来るようになったからだ。

最初は、出来なくて「どうしよう、どうしよう。」って泣いてた子も、練習して、ちゃんとできるようになったら、笑うんだね。だから、あの時の町田君は、笑ってたんだ。

ちゃんと、弾けるようになった町田くん、かっこよかったよ。あの時、最後まで、ちゃんと弾けたよね。あの時の町田君の笑顔、とっても素敵だったよ。

あれ、そう、言えば、あの時の町田くんの目、真っ赤になって、充血してたな。花粉症だったのかな。そういえば、あの日の朝、ニュースで、「今日は、たくさん、花粉が飛ぶでしょう。」って、言ってたっけ。

そう思うと、私は、ふふっと笑った。

私は、緊張したとき、楽しいことを思い出す。そして、私は心の中の町田君に「コンクール、頑張ってくるよ、町田君も頑張ってね、だから、私に力を貸してね。」と声をかけた。そしたら、私の心の中の町田君が「うん、わかったよ。」って言ったような気がして、また、わらっちゃった。そしたら、緊張が不思議と緊張がほぐれちゃった。

その時、私は、笑うっていいことだな、町田くん、笑うっていいことだね。と思った。

わたしが、そんなことを思っていると、控室のドアが開いて、ジェームズ先生が「アスミちゃん、時間だよって、言いました。私は、そのジェームズ先生の声に、「はい。」と元気よく、答えて、控室を後にしました。

コンクール、頑張るよ、町田くん。私の事、応援してねって、思いながら。