物思う人。物言わぬ山。 政治家稼業 パラレルファクター。
今日、おいら。いや、あたし。ああ。私は、空を眺めていた。
仕事柄、電車や土地、道路の事を考えてばかりいるが、空も繋がっているんだな。と思った。
この青い空は、どこまでも、つながってんだな。つながってるのね。と思っていた。
いつも、僕の空は、事務所の天井。電車や自動車の窓の上の方にうつる小さな空。
最近は、カメリア国、インディラ国などの外国人を多く呼ぶため、ホテル建設が進んでいる。
ワコク友好大同盟の仲間の国、キスビット国や、チュリグ国とも、これまで以上に連携を進める。最近、ワコクのとある県の大学では、有志の大学生たちが諸外国のいわゆる魔法。というのを研究しようという動きが活発だそうだ。
僕の故郷で、いわゆるジバンのある奏山県でも、魔法と奏山の伝説が関係しているのではないかという、新設が唱えられ、奏山博物館の学芸員、カトウさんを中心とした研究グループが発足した。
奏山の伝説とは、奏山のどこかには、地獄と極楽、いわゆるインディラのブッキョウと、言われるものと、つながるんだけど、そのブッキョウ的な世界、神と仏の世界。というのが実際にあると考えられていたそうだ。
だから、ブッキョウの修行を積んでいるお坊様や山で、修行を積むもの、行者や、サムライたちは、その奏山の霊的な力、神様の力にあやかりたいと、奏山に登ったそうだ。
けれども、このころの奏山は、不思議な山で、登るものの心を映す山と言われていて、
心のきれいな人。まあ、勤勉であるとか、優しい人だとか。あんまり財力や権力をほしがらないとか、ブッキョウ者であれば、自分のお寺のことばかり、考えないで、村やその地域の事を考えて、行動をしているか。というところが、問われたわけだ。
そんな人が、奏山に、登ると、楽に、登れるみたい。
天候の乱れもなくて、雨も何もなく、夏だと、山の上から、涼しい風が、吹き。
冬だと、登山道に温泉が湧いて出たという。不思議でしょ。
反対に、心の汚い人。
私利私欲や、女の子にもてたい。あの女の子、かわいいなあ。
いけないけど、裸を、こっそりと、おっぱいや、お尻が見たい。とか、仏教者だと、自分のお寺を大きくしてやれとか、お殿様に近づいて、政界に進出だ。なんて、考えている人は、駄目よ。ってこと。
そんな人が登ると、天気は、乱れに乱れ、登山道はぐちゃぐちゃでいつまでたっても、頂上には登れず、気が付けば、海外の可愛い鬼の女の子たち。優しい鬼とは、全然違う、モンスターのこの世のものとは思えない、鬼に、捕まって、奏山の山中深くにある地獄に連れて行かれ。魂が浄化されるまで、地獄の罰、火や、大きな針で、体を刺されたりする。そんなところに、アタシ。おちたくないわぁ。もう。ヤメテェー。って、感じなんだけど、そうなのだそうだ。
私は、どうだろう。?
小学生の時、卒業祝いで、六年生クラスの全員と、担任先生、教頭先生、校長先生。
ああ、それから、セクシーな保健室の先生も、いたなあ。若くて、美人で、それから、プロポーションも、良かった。
まあ、これがさ、おいらのさ。初恋。だったわけだけどさ。まあ、よくは、わかんないけど、まあ、後から、考えるとさ。そうなるかなあ。と、まあ。そんなことがあった。
その頃は、鬼に捕まるとか、登山道が、ぐちゃぐちゃになって、いつまでも、頂上には、つけないなんてことは、なかったが、今は、どうなんだろうか。
あの後、私は、中学受験をして、奏山県のそれまで、過ごした町から、隣町へ引っ越した。
その町は、それまで、すんでいた町より、少し、都会で。
言い方は、変だけど。歌じゃないけど、私は、都会に染まってしまった。
それからは、勉強だ。政治思想だ。自由民権だ。三権分立だ。ノーマライゼーションだ。
自国第一主義だ。なんだで、カンサイの大地震で、大変だ。で、せわしなく、時は過ぎて行った。
それから、私の心も、揺れ、女の子のお乳も、揺れ、なんやかんやで、のぞみさんと、仕事をしている。だから、今の大人になった私が、奏山に登ると、どうなるのかしら。と思った。
奏山の神様、仏様は、私の事をどう見ているだろうか。?
権力や外国にかぶれた、イテキを呼ぶ、駄目な政治家か。?
はたまた、国をよくするため、諸外国と、手を取り合って、進む。政治家か。?
ふと、奏山の事を思うと、そんな考えが、頭に浮かんだ。
そう思った私は、目の前の青い空から、奏山の方へ目をやった。
そこには、雄大な奏山があった。
紅葉も、もう、晩秋なので、少し、色があせていた。
けれども、もう、晩秋なので、雪が、うっすらと積もり始めていた。
それを見たとき、通りで今朝、寒かったわけだ。と思った。
そう思っていると、のぞみさんがやってきた。
そして、私の隣に立って、「議員。お時間です。次は、清和党の小野道県連との会合です。」といった。
その声を聞いて、私は、現実に戻った。
のぞみさんが、私に、缶コーヒーを渡してくれた。ホットだった。
のぞみさんから、缶コーヒーを受け取るとき、のぞみさんの手に触れた。
のぞみさんの手は、ほんのりと、温かかった。
この時、のぞみさんの胸も、見た。見るともなく、ちらりと。本当にちらりと、すると、前よりも、何やら、少し、膨らんでいるようだった。
それを見て、私は、よし次も、頑張ろうと思った。