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タケルさんへ。姉、弟。てつのくじら。パラレルファクター。

タケルさんへ。姉、弟。てつのくじら。パラレルファクター。

 

もう、すっかり寒くなりましたね。そちらは、どがあかね。

お姉さんは、いつも、タケルさんの事、しんぱいしとるけぇね。

タケルさんは、騎士さんになったわけじゃけども、優しいけぇね。どがあに、悪い人でも、手加減、しよらせんか。心配しとります。あおじになったら、すぐいうんよ。

うんでしもうけぇね。同僚のみなさんにも、そねなように、ようけえ言ってつかあさいね。

タケルさんは、小さい時、いつも、私の後ろをついて、きとったから。お姉さんと離れて、寂しいて、かなわん。いうて、ないとりゃせんか。心配で、かないません。

よう、元気で、やってつかあさいね。お姉さん、タケルさんの事、応援しとるけえね。

私の女優さんの夢を、一番、応援して、くれとったんは、タケルさんじゃったね。

「お姉さんは、綺麗やけえね。色も、しろうて、ええのう。」いうて、くれたんは、タケルじゃったね。じゃから、今度は、お姉さんが、タケルさんを応援する番じゃね。

よう。頑張れー。まけんさんな。ワコク小野道から、愛をこめて。

広瀬 マミコより。応援しとるけえね。今度、小野道へ、きんさったら、旅の話をえっと聞かせてつかあさい。タケルさん。タケルさんの好きな、マーボー豆腐も、えっと、作って、待っとるけえね。お父さんの電車にも、乗りに行こうや。

頑張りんさいね。負けんさんな。お茶も、きちんと、飲むんよ。頑張りんさいや。

 ここまで、書いてマミコは、涙を流した。たくさんではなく、少しだけ。

いつも、そばにいて、いつも、楽しく過ごしたタケルさん。

寂しがり屋で、少し、怖がりなタケルさん。

そんなタケルさんの事を思うと、涙が、出た。けれども、えっとではなく、少しじゃったのは、嬉しいと思ったからだ。あのタケルさんが、私の手を離れた。私のやおいての向こうに行ったからだ。「タケルさん。大人になったねえ。」そう思うと、少し、嬉しいねえ。と、マミコは、思った。

けれど、タケル宛ての、手紙の隅には、その涙のあとが、こまく、残った。

小さく、可愛く、マミコのように。お姉さん。いつも、応援しとるけえね。

マミコは、そういって、小野道郵便局のポストへ、それを出した。

ワコクは、IT化が進んできたといっても。それは都市部や一部地域での話である。

小野道は、まだ、アナログである。ITは、人と人との繋がりを簡単にしたと言われる。

しかし、IT化では、技術は、進歩した。技術革新だ。といわれていても、心と心を繋ぐのは、100パーセントはまだまだ難しい。

ある姉弟も、そうであった。姉も、またそうであるように。

弟も、またそうであったのだ。姉弟のこれからに期待して。

ながながと、書いていると、姉は、弟への手紙を出して、どこかへ行ってしまった。

誰も、いなくなった、小野道郵便局のポストの前に、港からのボーッ。という、船の笛の音が、低く、優しく響いていた。

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このお話しは、↑↑のお話しに関連したお話です。

さかつさん。さかつさんのお話しをお借りしました。