ねえ、広瀬さん、広瀬さんは、部活動、入ってるの?。と、アスミちゃんは、笑いながらいった。暑い学校の中で、暑さなんか、ものともしないよ。と、言わんばかりに、笑った。
マミコは、そういったアスミちゃんに、
部活動、入っとらんよ。でも、入って見たいなとは、思います。と、眠そうにいった。
マミコがそういうと、アスミちゃんは、
そうなんだ。マミコちゃんは、部活に入ってないんだね。入ればいいのに。部活には、いろんなのありますよ。運動じゃなくても、文化部も、あるよ。音楽も、あるよ。楽しいよ。
カミューネちゃんは、おことをしてるんだって、こずえちゃんも、おことをしてるんだ。
私も、よく行きますよ。女の子が、多いから、
楽しいよ。マミコちゃんも、おいでよ。と、笑った。
アスミちゃんが、笑うと、マミコちゃんは、ほうね。女の子が、多いんやね。おことぶは。と、眠そうにいった。
マミコが、そういうと、アスミちゃんは、ねえ、マミコちゃん。昨日、寝た?また、眠そうだよ。」と、笑った。
マミコは、アスミちゃんにそう言われると、
私、眠そうなん。また、眠そうじゃのうって、言われた。そんなこと、ないんやけどねえ。
いつも、ようねとりますよ。私。アスミちゃん。と、困った顔をして、いった。
マミコが、そんな顔をすると、アスミちゃんは、本当?広瀬さん。マミコちゃん。寝たの?
眠そうにしてるから、寝てないんだね。って、思ったんだ。と、笑った。
アスミちゃんが、そういうと、マミコは、
アスミちゃんは、いつも、元気やね。いつも、ニコニコお、しとって、ええ子やね。と、いった。
マミコがそういうと、アスミちゃんは、そうだよ。いつも、私は、元気です。いつも、ニコニコしています。だって、町田くんが、褒めてくれんだ。だからね。いつも、元気にしているんだよ。と、笑った。
マミコは、アスミちゃんが、町田くんと、いった時、ほっぺを少し、赤くしたのを見逃さなかった。
マミコは、思った。アスミちゃんは、町田くんが、好きなんじゃねえ。と、思った。
そう思うと、なんだか、アスミちゃんが、かわええと、と、思った。
マミコは、そう思って、アスミちゃんは、町田くん、好きなんじゃね。町田くん、頭も、ようて、素敵ですね。と、笑った。
マミコがそういうと、アスミちゃんは、そうだよ。町田くんは、素敵なの。いつも、一生懸命、なんだよ。と、ニコッと笑った。
マミコが、その顔を見ていると、アスミちゃんは、あ。町田くんのこと、素敵だって。いっちゃった。大変だ。ねえ、今のは、女の子、お友達のマミコちゃんだから、いったのよ。
今のは、秘密だよ。誰にも、先生にも、お父さんにも、言わないで。って、恥ずかしそうにした。
マミコは、この時、どうして、そこで、先生やお父さんが、出てくるんじゃろう。と、思って、クスッと、笑った。おかしいのうと、思って、笑った。
そして、アスミちゃんは、本当に、かわええね。わかった。先生にも、お父さんにも、
言わんよ。今のお話。よう、わかった。と、いった。
マミコが、そういうと、アスミちゃんは、
そうですよ。秘密です。マミコさん。お願いします。と、頭をぺこっと下げた。
アスミちゃんが、ぺこっと、頭を下げると、
マミコも、わかりました。今のは、秘密ですね。と、眠そうにいって、ぺこっと、頭を下げた。
アスミちゃんのと、比べると、なんだか、フニャッとしている。
それを見て、アスミちゃんは、あれ。と、いって、笑って。今度、教えてあげるね。でもね。さっきのお話は、秘密だよ。と、笑った。
マミコは、その時、はい。と、アスミちゃんを見ながら、よろしくお願いします。と、いった。それも、ぬぼーっとしていた。、アスミちゃんは、それを見て、ふふっと、笑っていた。
アスミちゃんが、笑って、いると、こずえが、銀色の杖をついて、アスミン。おこと。始まるわよ。早く、早く。と、いった。
それを聞いて、マミコは、大変、アスミちゃん、わろとる、場合じゃないよ。はよ、いかんと、いかんよ。と、慌てて、アスミちゃんの手を引いて、こずえのところまで、いった。
それは、普段のマミコからは、想像できないくらいハキハキとしていた。
いつも、ぬぼーっと、しているのに。
今は、早く走ったのだ。
マミコに、手を引かれながら、待ってよ。マミコちゃん。マミコちゃん、早いね。と、笑っていた。
それを見て、こずえは、あの子、よくわからないわ。案外、パパと、気があうかもね。と、笑っていた。
時計は、午後、四時を指していた。
放課後である。放課後は、学生たちにとって、夢の時間である。
なのに、普段、眠そうにしている女の子が、起きているとは、どうしたものか。
そうこうしている間に、マミコは、アスミちゃんと、こずえと、一緒に、部室まで、走っていた。
このとき、マミコは、忘れていた。
アスミちゃんのかばんを教室に、置いてきてしまったのだ。じぶんのも、だ。
それにマミコが気がついたのは、部室にたどり着いてからであった。
その時、マミコは、眠そうに、ありゃー。大変じゃ。こりゃ、とってこんと、いかんのう。と、つぶやいた。