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誰かさんと町田くんと パラレルファクター

僕は、夜の公園に来ていた。

今日は、なんだか眠れず、夜の街を散歩することにしたのだ。

僕が、夜の公園にいると向こうから誰かがやってきた。

その誰かは、何やら思い悩んでいるようだった。

僕は、そのだれかに話しかけてみることにした。

「夜は、寒いですね、あなたも、眠れないんですか。?」

その人は、困った顔をして、僕のその声に「眠れないってわけじゃないんですけど・・・ちょっと困ってて。」といった。

僕は困りごとか。困っている人がいたら助けてあげようと思って、近くにあった、ベンチに二人で座った。暗いので、お互いの顔ははっきりとはわからない。街灯に照らされ、お互いの顔が少しだけわかるだけだ。その人の髪型はもじゃもじゃだった。

僕は、その誰かの話を聞いた、その人は、小説を書いていて、今、小説の話のの展開に行き詰っているとのことだった。

誰かさんとと少し話した後、」僕は、その人が寒いだろうと思ったので、自動販売機で、缶コーヒーを買った。

僕の分もう一本買った。手で、買った缶コーヒーにふれると、缶コーヒーが僕の手が温かくなった。僕は、この冷たい手がじんわりと温かくなっていくのが好きだった。

買った、缶コーヒーをその誰かにわたすと、誰かさんは、「え、いいんですか。ありがとうございます。」と礼儀正しく、遠慮がちに受け取った。

その声は、低く優しい声で、僕は、この人の事を謙虚な人に謙虚な印象を持った。

僕とだれかさんは、ベンチに座って話す。「それで、そのお話ってどんなはなしなんですか。」と聞くと、「恋愛ものです。劇作家の。」と誰かさんは答えてくれた。

それを聞いて、恋愛という言葉に惹かれた僕は、「恋愛ものですか。恋愛っていいですね。」とニコニコしていった。

だれかさんは、ニコニコしている僕に「あなたは、恋人とかいるんですか。見たところによると、あなたは、僕より、若いですね。」と聞いてきた。

僕は、突然、恋人という言葉に、びっくりして、「え、何ですか。いきなり、まだ・・・いませんよと顔を赤くして答えた。すると、誰かさんは、ふふっと笑って、

「まだ、なんですね。僕があなたくらいの頃は、いましたけどね。」といった。その声もまたさっきと同じ、低く、優しい声だった。

僕は、だれかさんの恋人に興味をもって「へえ、いたんですか。可愛かったですか。?」と質問した。

そのだれかは、さっきと同じ、低く優しい声で、「可愛かったか、どうかわかりませんが、つらい時、大変だったとき、あの子は僕のそばにいてくれました。昔、僕、この辺に、僕、住んでた事、あるんですね。その子と一緒に・・・・。」

その低く優しい声の誰かさんは、遠い過去を思い出しているようだった。顔は暗くてはっきりとは、分らなかったが、僕はその時の誰かさんの声を聴いて目には少し涙がにじんでいるのかなと思った。

そう思った僕は、「ごめんなさい。僕、変な事、聞いちゃって。」と謝った。

だれかさんは、謝る僕に「ええんです。そのためにここに僕はきたんですから。ここへ来れば、昔の僕や、あの子の事、思い出せそうな気がして・・・。」

といった。

僕は、そういう誰かさんに「ここは、あなたにとって思い出の場所なんですね。」とにこっと笑って言った。

誰かさんは、にこっと笑う僕の顔をじっと見て、「ええ、楽しいこと、たくさんありましたね。いつも、あの子は、僕を励ましてくれました。時に喧嘩をすることも、でもそのたびに、仲直りして、また、喧嘩して。その繰り返しでしたね。昔、そんなこと、ありましたね。缶コーヒーごちそうさまでした。おいしかったです。ありがとうございました。」といった。

その声も低く優しい声だった。

そのあと、だれかさんは、僕に「それではまた、どこかで。なんとか書けそうです。恋人、出来るとええですね。あなたにも。きっとできますよ。」と言って、夜の街に消えていった。

僕は、その誰かさんが、いなくなった後もしばらく、公園のベンチに座って夜空を見た。

僕は、夜空を見て、あの子の事を思った。もう。あの子は、もう夜遅いから寝ているのかなと思った。あの子の寝顔はきっとかわいいだろうなと思った。